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結構
「結構〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
結構の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
は風呂から出て、ちょうど上がり湯を使おうとしたところらしい。
「相変らず御機嫌で
結構だね。」
馬琴滝沢瑣吉《ばきんたきざわさきち》は、微笑しながら、やや皮肉に....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
、若殿様は、一向それにも御頓着なく、三日にあげず、御文やら御歌やら、あるいはまた
結構な絵巻やらを、およそものの三月あまりも、根気よく御遣《おつかわ》しになりまし....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
け第×銀行へ出るほかは、いつも懐手《ふところで》をして遊んでいられると云う、至極
結構な身分だったのです。ですから彼は帰朝すると間もなく、親の代から住んでいる両国....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
よ。私《わたくし》なんぞの所へ来ても、嫌味一つ云わないんだから、あれがほんとうの
結構人《けっこうじん》だろうね。』と、こうおっしゃるじゃありませんか? そうかと....
「黄粱夢」より 著者:芥川竜之介
ょうじょく》の道も窮達《きゅうたつ》の運も、一通りは味わって来た訳ですね。それは
結構な事でした。生きると云う事は、あなたの見た夢といくらも変っているものではあり....
「日光小品」より 著者:芥川竜之介
でも温かき心をもってするのは当然私たちのつとめである。文壇の人々が排技巧と言い無
結構と言う、ただ真を描くと言う。冷やかな眼ですべてを描いたいわゆる公平無私にいく....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
頃婦人雑誌に書きたいと思っている小説があるのです。
主筆 そうですか? それは
結構です。もし書いて頂ければ、大いに新聞に広告しますよ。「堀川氏の筆に成れる、哀....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
片頬《かたほ》に笑《えみ》を浮べた。
「評判だけ大きいのです。」
「それだけでも
結構ですよ。すべての事は評判があって、始めてあり甲斐《がい》があるのですから。」....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
少女。――どこまで行っても清冽《せいれつ》な浅瀬。
早教育。――ふむ、それも
結構だ。まだ幼稚園にいるうちに智慧の悲しみを知ることには責任を持つことにも当らな....
「手紙」より 著者:芥川竜之介
さつ》しました。
「こちらの椅子《いす》をさし上げましょうか?」
「いえ、これで
結構です。」
僕はちょうどそこにあった、古い籐椅子《とういす》にかけることにし....
「運」より 著者:芥川竜之介
だけは、御約束をおちがえになりません。」
「それなら、そのくらいな目に遇っても、
結構じゃないか。」
外の日の光は、いつの間にか、黄いろく夕づいた。その中を、風....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
慢が出来ません。じりりと膝を向け直すと、まだ酒臭い顋《あご》をしゃくって、「大凶
結構。男が一度惚れたからにゃ、身を果すくらいは朝飯前です。火難、剣難、水難があっ....
「三つの宝」より 著者:芥川竜之介
ニアの真桑瓜か、それともずっと遠いアラビアの無花果か? 主人 御土産ならば何でも
結構です。まあ飛んで見せて下さい。 王子 では飛ぶぞ。一、二、三! 王子は勢好く....
「杜子春」より 著者:芥川竜之介
「心配をおしでない。私たちはどうなっても、お前さえ仕合せになれるのなら、それより
結構なことはないのだからね。大王が何と仰っても、言いたくないことは黙って御出で」....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
、いくぶん侮りの眼で相手を眺めたようであった。やがて相手は、それはそれでたいへん
結構だ、だがなおも自分はこの物語がいささか突飛であると思う、一、二の点について自....