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結滞
「結滞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
結滞の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「こころ」より 著者:夏目漱石
瞬間に、今まで快く流れていた心臓の潮流をちょっと鈍らせた。しかしそれは単に一時の
結滞《けったい》に過ぎなかった。私の心は五分と経《た》たないうちに平素の弾力を回....
「臨終まで」より 著者:梶井久
。そして、いきなり本当の病状を喋って仕舞いました。この時脈は百三十を越して、時々
結滞あり、呼吸は四十でした。すると、病人は直ぐ「看護婦さん、そりゃ間違っているで....
「斜陽」より 著者:太宰治
ぎつぎと走って走り過ぎて行くように、私の心臓をしめつけたり、ゆるめたり、私の脈は
結滞して、呼吸が稀薄になり、眼のさきがもやもやと暗くなって、全身の力が、手の指の....
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
たせいか、人に会うのと、字を書くのが大儀になった。心臓にコタエて息が切れたり脈が
結滞したりするから、面会と字書きを御免蒙っている。一方から云うと、そんな自分の尻....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
のは心苦しいと感じたからです。しかし、自分の力で、自分をもてあますほどに、筋肉が
結滞しているのを感じました。 若い兵馬は、病気というものを、外気の傷害と見るよ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
の苦しいというのは、心悸亢進するらしいのです。脈が非常に速くなり、百以上。そして
結滞もするらしい。そういうときは鎮静する迄お苦しみだそうです。きのうも夜あたりそ....
「生と死との記録」より 著者:豊島与志雄
を冷しているとすぐに頬のあたりまで冷たくなって、色が変りそうだった。 脈が時々
結滞するようになった。カンフルの注射が行われた。十瓦の人乳を飲むのに、長くかかる....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ちで遂に初志を貫きかねた。漢口駐屯時代に徐州で木炭中毒にかかり、それ以来、脈搏に
結滞を見るようになり、一時は相当に激しいこともあり、また漢口から帰国後、マラリヤ....