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「結節〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

結節の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
いのちの初夜」より 著者:北条民雄
った手をだらりと寝台から垂らしてい、その向かいは若い女で、仰向いている貌は無数の結節で荒れ果てていた。頭髪もほとんど抜け散って、後頭部にちょっとと、左右の側に毛....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
分はなんという変りかた※ 厚い唇をだらりと空けた様《さま》。 顔はだだ広く鼻は結節をなし、ほそい目の瞼がきりっと裂けている――まさに、このほうは完全な蒙古人だ....
白蟻」より 著者:小栗虫太郎
いているのではないかという気がするのだった。なお、皮膚の色にも、遠眼だと、瘢痕か結節としか見えない鉛色の斑点が、無数に浮上っているのだけれども、稚市《ちごいち》....
失楽園殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
来ました。二人とも療養所の入院患者で、一人は黒松重五郎という五十男で稀しい松果状結節癩。もう一人は、これがアディソン病という奇病で、副腎の変化から皮膚が鮮かな青....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
と、背馳するものがあるように思われるんだが」とてっきり、胡桃の殻としか思われない結節の痕が、一つ生え際に止められているのを指し示して、 「なるほど、索状が上向き....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
いたばかりに「神聖な病い」に取りつかれた。 眉毛が抜け睫毛が抜け、紫斑と水腫と結節とが、彼の姿を醜いものにした。 三番目の犠牲にあげられたのは、不幸な老人の....
技術の哲学」より 著者:戸坂潤
技術家的役割―― 現代では「学生問題」(?)というものが社会理論の一つの特殊な結節点になっている。単に思想を思想として取り扱おうとする所謂「思想問題」――之は....
日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
信だ。そこで文学に於けるこの諸概念の中、比較的重大であり機動力に富み他の諸概念の結節点に当るようなものが、根本概念即ち範疇なのだ。だが文学に出て来て文学の内に用....
現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
とではない。 意識の進歩は決してなだらかな漸進をするものではない、それは処々に結節点を持つ線の上を歩んで行く。この結節点では旧意識の行きづまりか、又は新意識の....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
質と空間との区別が、対立が、なくなって了うのではない。物質は空間の内に於て特殊な結節点をなす。L・ド・ブロイやE・シュレーディンガーの最近の波動力学(Welle....
認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
人間の自発的な実際活動に俟つ。実験・産業技術・政治活動・等々がこの活動の形の主な結節点である。こうした実践を媒介として初めて模写は実現される。模写の実現は、直接....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
云うまでもなく言葉は概念を云い表わす。そして色々の概念を組織立てる上での網の結節点として位置する根本的な概念が範疇と呼ばれる。範疇の問題は哲学叙述に於ける言....
人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
場合けっして不自然な質問ではなかった。 と云うのは、小六の襟首に、一つ胡桃大の結節の痕が現われていて、どうやらそれが、他殺を匂わせるのだった。 しかし、一方....
新撰組」より 著者:服部之総
律気さがある。文久元年秋から二年春へかけての彼の活躍の跡を、なかんずくその連絡の結節をたどってゆくと興味深い。 清河一味を京都における討幕派巨頭|田中河内介《....
範疇の発生学」より 著者:戸坂潤
語学の科学的地盤がある。)範疇もまたそうであって、単にそれが一方において固定した結節点であると同時に他方において変化の飛躍点であるばかりではなく、それ自身が固定....