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結願
「結願〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
結願の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
では、奇瑞《きずい》があったとか申していますが。」
「その奇瑞の一つはこうじゃ。
結願《けちがん》の当日岩殿の前に、二人が法施《ほっせ》を手向《たむ》けていると、....
「或る女」より 著者:有島武郎
に抱きしめてやろうとした。しかしその瞬間に自分の胸の中に自然に出来上がらしていた
結願《けちがん》を思い出して、心を鬼にしながら、
「貞《さあ》ちゃんといったらお....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
をした。夢うつつの中にも鐘の音、駒下駄の音、人の語り合う声などがたえず聞こえた。
結願の日から雨がしとしとと降った。さびしい今年の秋が来た。 かれのこのごろの日....
「新西遊記」より 著者:久生十蘭
ての一切の地縁と血縁を放下し、今生では父母兄弟師友と相見《あいまみ》えないこと、
結願の暁には、ラマ宗徒が聖地とあがめているところを、異邦人の靴で穢した罪を謝する....
「法然行伝」より 著者:中里介山
ラガキの上に七日の間じっとして聴聞の様子に見えた。見る人があやしがっているうちに
結願《けちがん》の日になるとその蛇が死んで了《しま》ったが、蛇の頭の中から一つの....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
る。 「ちとお答えに窮しますな。……いや何、関うまい。じつは主人高氏には、何やら
結願のあるらしくて、それの叶うまでは、門松を立てぬと、大殿のお位牌へ、去年の陣中....