絞り染[語句情報] » 絞り染

「絞り染〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

絞り染の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
二十世紀旗手」より 著者:太宰治
恥じらいつつも、ぼくに持たせて、とたのんで肩にかつがせてもらって、青い浴衣に赤い絞り染めの兵古帯《へこおび》すがたのあなたのお供、その日、樹蔭でそっとネガのプレ....
皮膚と心」より 著者:太宰治
い。牡蠣《かき》の貝殻。かぼちゃの皮。砂利道。虫食った葉。とさか。胡麻《ごま》。絞り染。蛸《たこ》の脚。茶殻。蝦《えび》。蜂《はち》の巣。苺《いちご》。蟻《あり....
彼は昔の彼ならず」より 著者:太宰治
た。麻の葉模様の緑がかった青い銘仙《めいせん》の袷《あわせ》に、やはり銘仙らしい絞り染の朱色の羽織をかさねていた。僕はマダムのしもぶくれのやわらかい顔をちらと見....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
るのかい?」 「はいあなた、ございますとも」 「云って見な、どんな工場だ?」 「絞り染め工場がございます」 「ははあ白絹を染めるんだな」 「はいさようでございま....
」より 著者:池谷信三郎
させていた。入口にシイカの顔が微笑んでいた。鶸色の紋織の羽織に、鶴の模様が一面に絞り染めになっていた。彼女の後ろに身長の高い紳士が、エチケットの本のように、淑や....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
らば、その滑らかな地質がその物の如く現われ、また緋鹿の子の帯上げならば、鹿の子に絞り染めた技巧がよく会得されるように精巧に試みました。また、衣物の縮緬、裾模様の....
銀河まつり」より 著者:吉川英治
した。 ――あっ。 七が声をあげた時、舟の中から女の影が水へ躍った。白い泡が絞り染のように浮いた。七はまた必死に泳いだ。 「死ぬぜ、死ぬぜ、おれの自由になっ....