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「絡み合い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

絡み合いの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
食魔」より 著者:岡本かの子
。 起伏表裏がありながら、また最後に認め合うものを持つ二人の交際は、縄のように絡み合い段々その結ぼれを深めた。正常な教養を持つ世間の知識階級に対し、脅威を感ず....
縮図」より 著者:徳田秋声
けられることになった。 「それが小山の叔母さんの家よ。」 銀子の家庭と今におき絡み合いのある、小山の叔母さんも、そのころはまだ銀子の母より二つ三つ年下の娘であ....
仮装人物」より 著者:徳田秋声
恋愛模様と、新夫婦を母とともども小樽まで送って行った時の、三人の三角なりな気持の絡み合いは、何か美しい綾の多い葉子の話しぶりによると、それは相当|蠱惑的なローマ....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
て居るのである。見て居る内に、長持の背からまた一疋のろ/\這い出して来て、先のと絡み合いながら、これもパリ/\卵の殻を喰いはじめた。青黒い滑々したあの長細い体が....
海流」より 著者:宮本百合子
気持は複雑な思い出で過去へまで拡がった。苦しい、口では説明しきれないような心持の絡み合いを、宏子は初めて母との間に経験するのではなかった。 宏子が女学校の二年....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
いろい蛇、南からは白い蛇、いずれも長さ十余|丈、渓の中ほどで行き合って、たがいに絡み合い咬み合って戦ったが、白い方の勢いがやや弱いようにみえた。約束はここだと思....
プロ文学の中間報告」より 著者:宮本百合子
の対立を意識する心にはそれが鋭く感じられる時期であるから、この三つの事情は相互に絡み合いその上外部とのめり張りによって局部局部では凹凸がはげしく、今日ほどプロレ....
新しい文学の誕生」より 著者:宮本百合子
会的な心理がかかわっている。解決のない人間の間の利害や心理の矛盾、無目的な情熱の絡み合いの世界を、坂口安吾より太宰治より濃厚に戦慄的に描き出しているドストイェフ....
働く婦人」より 著者:宮本百合子
の働き、社会生活は、この印象に似た一種の矛盾、極めていりくんで解きにくい時代的な絡み合いにおかれている実際であると思う。 今日、社会的活動の可能なあらゆる年齢....
クリティシズムと認識論との関係」より 著者:戸坂潤
には、一つ一つの場合について文学・美術・音楽・哲学・科学・宗教・等々の間の交錯と絡み合いとを解く独特な技術をば用意せねばならぬ。即ち批評は文化史となり又文明批評....
寺田寅彦」より 著者:和辻哲郎
のは単に物理学的現象のみではなく、化学的・生理学的・動植物学的等の諸現象の複雑な絡み合いである。 寺田さんはそういう現象のうちにも常に閑却された重大な問題を見....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
れる。 茲から四、五町の間は川沿いの細かい砂地を行くので、伸び放題に蔓を伸して絡み合い縺れ合いながら、太い綱を張り渡した木通や海老蔓や野萄葡などが、鋭い鎌の刃....