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「絡み合う〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

絡み合うの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
猟奇の街」より 著者:佐左木俊郎
を持って考え直してみた。が、大きな三本の煙突から煙の上がっていないことや、機械の絡み合う騒音の聞こえてこないことが、彼女に対して夫の死の宣告を矢のように射込んだ....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
れば食われない。彼が大根は二股三股はまだしも、正月の注連飾の様に螺旋状にひねくれ絡み合うたのや、章魚の様な不思議なものを造る。彼の文章は格に入らぬが、彼の作る大....
」より 著者:宮本百合子
は分らないが、震えながら身を揉むようなマンドリンの音と、愁わしげに優しい低い音で絡み合うギターの響は、せきの凋《しな》びた胸にも一種の心持をかき立てるようであっ....
博物誌」より 著者:岸田国士
なるにしても―― そこの二羽が互いに夢中になって挨拶を交し、そして突然、互いに絡み合うように痙攣するにしても―― こっちの一羽が、異郷の空から、一通の手紙を....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
がしていた。自分が弾き出すと、いつも法水は、その上をいって、またその二つが絶えず絡み合うのだが、そうしていつ尽きるか涯しない迷路の中を、真転びひしめき行くように....
おみな」より 著者:坂口安吾
駈け去った。私は尚も綿屑のように答えを忘れ睡ったふりをしていたのだ。子供の感傷に絡み合う自らの虚しい感傷が、なんとしてもひたすら面倒くさいものに思われていたから....
魔都」より 著者:久生十蘭
、悠然と顔を回らして加十の方へ振返ったので、ここに端なくも両人の視線がガッチリと絡み合うことになった。加十は狼狽して急いで視線を外らそうとする間も無く、その人物....