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「絢〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

絢の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
路上」より 著者:芥川竜之介
むしろ詩人にふさわしい熱情の表現とも云わるべき性質のものだった。 俊助にはこの爛《けんらん》たる文句の中に、現在の野村の心もちが髣髴出来るように感ぜられた。....
或る女」より 著者:有島武郎
めに世にすぐれておもしろ味の多い女になった。口をついて出る言葉言葉がどれもこれも爛《けんらん》な色彩に包まれていた。二日目の所には岡《おか》から来た手紙が現わ....
放送された遺言」より 著者:海野十三
に崩壊してしまって、今日《こんにち》まで八十億年かかって作り上げたあらゆる文化、爛をきわめたその歴史が塵一本も残されずに永久に失われてしまおうとすることだ。こ....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
で尊いではないか。そのままで完全な自然な姿を見せているではないか。若し自然にあの爛な多種多様があり、独り人間界にそれがなかったならば、宇宙の美と真とはその時に....
階段」より 著者:海野十三
に生かすつもりであったことと、女史が最後につけていた長襦袢が驚くべき図柄の、実に爛を極めた色彩のものであったことを述べて置くに止めたい。 茫然と突っ立ってい....
ネオン横丁殺人事件」より 著者:海野十三
車や、カクテル・グラスの形を縫いだして、このネオン横丁の入口に立ったものは、その爛たる空間美に、呀ッと歎声を発せずにはいられない筈である。だが唯今は丑満時をす....
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
た嵐のような拍手が起った。美しい光の円錐の中に、ジュリアを始め三人の舞姫たちが、爛目を奪うような扮装して登場したのであったから。カスタネットがカラカラと鳴りだ....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
り、そしてその鞄を二人で守って男のアパートへ入り、同棲《どうせい》生活の第一夜を爛《けんらん》と踏み出すことに両人の意見は完全なる一致をみたのであるが、この詳....
火薬船」より 著者:海野十三
室だった。 入ってみて、またおどろいた。 室内は、こんな貧弱な船に似合わず、爛眼をうばう大した装飾がしてあって、まるで中国のお寺にいったような気がする。入....
ルネ・クレール私見」より 著者:伊丹万作
ち現われると我々はそれだけでまず圧倒されてしまう。 技巧と機知を縦横に馳駆する爛たる知的遊戯、私はこれをルネ・クレールの本質と考える。 クレ....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
すばらしい魅力あるものについて、わたしはしばらく述べたいと思う。それは、紅や白に爛と着飾った美しい乙女の群ではなく、秋の盛りの食卓にならんだ純オランダ田園風の....
屏風祭」より 著者:上村松園
京都という町ほど祭の多いところも全国ですくないだろう。 そのどの祭も爛として天下に名を知られたものばかりだ。時代祭、染織祭、祇園祭などが代表的なも....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
ものを一条の房につないで、柱、天井から掛けるので。祝って、千成百成と言いました。爛な薬玉を幾|条も聯ねたようです。城主たちの夫人、姫、奥女中などのには金銀珠玉....
斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
で、自分の書斎らしい室さえもなかった。緑雨のお父さんというは今の藤堂伯の先々代で尭斎の名で通ってる殿様の准侍医であった。この尭斎というは文雅風流を以て聞えた....
四十年前」より 著者:内田魯庵
大旆を建てたは文学士|春廼舎朧であった。世間は既に政治小説に目覚めて、欧米文学の爛荘重なるを教えられて憧憬れていた時であったから、彼岸の風を満帆に姙ませつつこ....