給する[語句情報] » 給する

「給する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

給するの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
富士」より 著者:岡本かの子
へ棚引いては消え去る。消え去るあとからあとから、藍墨の掃毛目の空は剥離して雲を供給する。峯はいつまで経っても憂愁の纏流《てんりゅう》から免れ得ないようである。そ....
青春の逆説」より 著者:織田作之助
とは保証出来ないのである。夏にスキー帽を被って、劇場へ現われたりする。毎年一回昇給するその翌日は、必ず洋服を着変えて出社し、「おかげをもちまして質受け出来ました....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
に大きい輪をもっている。この輪がこの遊星に、反射された光ではあるが、多くの光を供給する。これらの事実を知っていて、そうして合理的にものを考える能力のある人ならば....
去年」より 著者:伊藤左千夫
ない。その月の収入でその月の支払いがいつでも足りない。その足りない分はどうして補給するか。多少の貯蓄でもあればよいが、平生がすでにあぶなく舟をこいでいる僕らであ....
海底大陸」より 著者:海野十三
ていることであろう。三度三度の食事も、このごろは貯蔵してあるパンとかんづめとを配給するだけだった。 それも目の見えないボーイたちが、甲板や階段を手さぐりながら....
金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
あった。その上都会に近い静岡県下の養魚場が発達して、交通の便を利用して、鯉鰻を供給するので、鼎造の商会は産魚の販売にも苦戦を免れなかった。しかし、痛手の急性の現....
大阪夏之陣」より 著者:菊池寛
頼|転封の二条件を提議し、大阪方からは、一、淀君質として東下、二、諸浪人に俸禄を給するために、増封の二条件を回答した。媾和進行中に塙団右衛門が蜂須賀隊を夜襲する....
三十年後の世界」より 著者:海野十三
どの濃《こ》さの空気がはいっている。そしてたえず空気をきれいにし、不足の酸素を補給する。空気服は特製の人造ゴムまたは軽硬金属板《けいこうきんぞくばん》で出来てい....
大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
りして、滋養分を血の中に吸収させ、その血が身体中を廻って持っている養分を身体に補給することでしょう。われわれにはもう胃や腸が退化して無くなってしまったといっても....
勧善懲悪」より 著者:織田作之助
え十円売って六円の儲けがある。なお、売れても売れなくても、必ず四十円の固定給は支給する云々の条件に、申し分がなく、郵便屋がこぼすくらい照会の封書や葉書が来た。 ....
人身御供と人柱」より 著者:喜田貞吉
かれんが為めに、なお漢が匈奴に歳幣を約したが様に、毎年一定の物資や婦女を彼らに供給するという様な事も、村全体の平和の為には我慢せねばならぬ場合もあったであろう。....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
里の間は一里|毎に大なる溜池があり、その溜池に鉄管が通じて居って往来の人に水を供給するようになって居る。その水は実に清水である。これはネパール国王の王妃がお薨れ....
西航日録」より 著者:井上円了
なり。ことに北部は一層はなはだしきがごとし。 この地方にて下女の年給が、食事を給するほかに、二十ポンドないし三十ポンド(わが三百円)なりというを聞き、 下女ま....
特殊部落の人口増殖」より 著者:喜田貞吉
たものが、明治四年の頃には一人で僅かに九十二人の用務を弁じ、九十二人の需用品を供給する事となったのである。 かくの如きの劇甚なる人口の増殖は、果していかなる結....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
には、「大御財」の文字をあて、後のこれを解するもの、百姓すなわち農民は、食物を供給する大切なもので、すなわち天皇の「大御宝」であるという。崇神天皇の詔にも、「農....