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給与
「給与〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
給与の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青木の出京」より 著者:菊池寛
った。青木が、クラスの中で最も多く原書を買い込む事実からいっても、彼がその時まで
給与されていた学資は、かなり豊富であったらしかった。 「じゃ、学資が来なくなった....
「野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
に触れて交換する双方の意志は、直《ただち》に互いの胸中にある例の卵に至大な養分を
給与する。今日の日暮はたしかにその機であった。ぞっと身振いをするほど、著しき徴候....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
だしい木租を運搬したり、川出ししたりする費用として、貢納の雑穀も春秋二度に人民へ
給与せられたものである。さて、徳川治世のはじめになって、この谷では幕府直轄の代官....
「惜別」より 著者:太宰治
のさ。これでは、まるで、清国政府がみずからを崩壊させるための研究費を留学生たちに
給与しているようなものだ。日本の政府は、この留学生たちの革命思想に対して、いまの....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
いたい終ったので、本日はこれより諸君全部に対し、週給の二十倍に相当するボーナスを
給与する。これが我輩のなし能うところの最大のお礼である。それが終了した後で、汽船....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
一つ重要なことを思い出した。それはブレトン老人がヴィール夫人に毎年十ポンドずつを
給与していてくれたという秘密で、彼女自身もヴィール夫人に言われるまでは全然知らな....
「乾杯」より 著者:豊島与志雄
立直った気持で、働きたがっております。鋼板は彼等の手に渡してやって下さい。同額の
給与を貰っても、遊んでいるより働く方が本望だと、そういう彼等の意気を、私は涙の出....
「巴里のキャフェ」より 著者:岡本かの子
て、多少醗酵しかけている。弾む話。―― 「巴里の消防署長が、火事のときに消防夫に
給与する白葡萄酒を今度から廃めるそうですよ。」 「へえ、やっぱり節約からでしょう....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
なくとも、軍人指導下の日本よりも、ソビエトの方がマシなのは明かだろう。働く者には
給与がある。それは軍部指導下の日本も同じことで、かえって人手が足りなくて困ったほ....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
な知識に対しても敏感に、絶えず自己の向上を計るべきは無論である。 さて入店後の
給与および待遇については、諸君のすでに経験するところであるが、一通り順を追うて記....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
労せずして高給を食むに反し、実際に中堅になって働く役員や職工はその十分の一程度の
給与しか受けないために、不平を起して充分に働かぬと同様の結果となるのであります。....
「光は影を」より 著者:岸田国士
、父の恵之を含む重役連は、それで利益が十分にあがる間は、黙つてみているつもりか、
給与の改善を提案する時以外は、たいてい、ふんふんと彼の言うことを聞いていた。 ....
「飢餓地帯を歩く」より 著者:下村千秋
済するのだと私は聞いた。いや、そうじゃない。直接百姓達へ、金も融通するし、食糧も
給与するのだ、とも聞いた。 夜道には日が暮れないそうだが、凶作地帯の暗黒は、只....
「本州における蝦夷の末路」より 著者:喜田貞吉
た。さればその服従しましたものは、或いはこれを内地諸国に移住せしめ、二代間糧食を
給与する程の優待をまで与えました。またその特に勲功のあったものには、或いは位を授....
「妻」より 著者:神西清
局にては、該農民らはすでに郡会より除籍せられトムスク県下に籍を置くものなるを楯に
給与を拒み、かつまた資金も無いのであります。右ここに御報告申し上げ、かつは貴下の....