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給所
「給所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
給所の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
地上楽園はそう云う天然の温室ではない。同時に又そう云う学校を兼ねた食糧や衣服の配
給所でもない。唯此処に住んでいれば、両親は子供の成人と共に必ず息を引取るのである....
「父」より 著者:太宰治
た。 「でも、感じがどこやら、……」 「からかっちゃいけない。」 私たちは、配
給所の前を通り過ぎた。 「アパートは? 遠いんですか?」 「いいえ、すぐそこよ。....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
。雨が降っているが春雨だ、たいして苦にならぬ。 外食者用食堂とか、銀行とか、配
給所が、疎開延期で残っている。 各部隊から兵隊さんが出て手伝っている。壊した家....
「池」より 著者:寺田寅彦
らいたい。景色や風致がどうであるというのではなくて、何かしら学術上の研究資料の供
給所として、あるいは一つの実験用|水槽として保存してほしいのである。 ついでな....
「読書の今昔」より 著者:寺田寅彦
より当然のことである。それで自然に起こる要求は、そういう商品としてでない書籍の供
給所を国家政府で経営して大概の本がいつでもすぐに手に入れられるようにしてもらうこ....
「新しきシベリアを横切る」より 著者:宮本百合子
月二十八日。 水色やかんを下げてYが、ヒョイヒョイとぶような足つきで駅の熱湯供
給所へ行く後姿を、自分は列車のデッキから見送っている。あたりはすっかり雪だ。СС....
「五ヵ年計画とソヴェト同盟の文化的飛躍」より 著者:宮本百合子
としていたソヴェト同盟内の職業紹介所の仕事は性質がかわって来た。労働者の合理的配
給所とならなければならない。 一九三〇年の冬、世界じゅうの注視の的となったソヴ....
「今にわれらも」より 著者:宮本百合子
第一次五ヵ年計画のすんだ今では全農戸の七割が集団農場化し、耕作機械、刈入機械の配
給所は三千百ヵ所にまで殖えた。耕地面積は五年前を一〇〇とすると一四五で、世界のよ....
「お父さん」より 著者:林芙美子
もの。――いやだったなああの時は……五キロもあるところへ山本先生とみんなでね、配
給所へ米をもらいに行って、何度もからっぽの車をひいてかえる時、山本先生泣きながら....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
て、そこはこの辺の大地主の一家のやっている米やで、大変いばった米やなの。そこが配
給所になったらいやだナと思っていたら、きのうかえりに通ったら大きい白い紙に謹告と....
「白痴」より 著者:坂口安吾
で特配があるので婆さんの世話にならずにすんでいた。 ところがその筋向いの米の配
給所の裏手に小金を握った未亡人が住んでいて、兄(職工)と妹と二人の子供があるのだ....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
時はお断りするほかないことになる。現在百貨店が配達網を八方に布き、また遠方には配
給所を設けて、専らその合理化につとめていても、なおその費用の莫大なのに当惑してい....
「双面獣」より 著者:牧逸馬
の真ん中辺のところに、Sid Hodges という男の経営している小さな瓦斯油供
給所《フィリング・ステーション》がある。シュナイダアの隣人タマス・マッカアセイと....
「黒船前後」より 著者:服部之総
――石炭消費量は一馬力一時間当り平均六ポンド。そこへもってきて後年のように石炭供
給所が到るところにあったわけでないから、いよいよもって尨大《ぼうだい》な炭庫を必....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
りかかることにした。 託児所の増設、貧民無料看護特志婦人会の組織、公設ミルク供
給所、公設洗濯所、公設物干場の設置、全市の母の会組織、芸娼妓紹介所の閉鎖――これ....