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「給水〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

給水の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:島木健作
《やかん》の口から生ぬるい水をごくごくと音をさせて呑《の》んだ。その水も洗面用の給水を昼の間に節約《しまつ》しておかねばならないのであった。呑んだ水はすぐにねっ....
地球発狂事件」より 著者:海野十三
たことが分ったのだ。ゼムリヤ号は沖合に碇泊し、港内へは入らなかったが、傭船を以て給水を受けた。そして三時間後には愴惶《そうこう》として抜錨《ばつびょう》し北極海....
気狂い機関車」より 著者:大阪圭吉
処はW駅の西端に寄って、下り本線と下り一番線との線路に狭まれて大きな赤黒い鉄製の給水タンクが立っている薄暗い路面であるが、被害者の屍体は、給水タンクと下り一番線....
戦雲を駆る女怪」より 著者:牧逸馬
をした新型|牽引車《けんいんしゃ》の試験をしているらしいという。なんでも、前線へ給水、補弾等の目的を達する装甲《そうこう》輸送車であると同時に、あらゆる地形、障....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
と、運転台へとびあがると、ハンドルをぐっとひねった。それから安全弁をひらくやら、給水パイプのコックをひねるやら大騒ぎをして、やっとエンジンの壊れるのを救った。 ....
婦人の天職」より 著者:堺利彦
らに考うるところによれば、仮に水をくむことが婦人の天職なりとしたところで、水道の給水法が完成せられて、どこの家においてもネジを一つひねればこんこんとして水があふ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ん。 米友は誰に憚《はばか》ることもなく、また憚る必要もなく、二度も三度もその給水作業を試みました。水が通じたというよりも、米友の神《しん》が通じたのでしょう....
政談十二社」より 著者:泉鏡花
かたがた新宿から歩行いて、十二社あたりまで行こうという途中、この新開に住んでいる給水工場の重役人に知合があって立寄ったのであった。 これから、名を由之助という....
過渡人」より 著者:豊島与志雄
然たる機関の響から遁れて外へ出ると、柔かな四月の光りが彼の頬を撫でた。 大きい給水池のまわりを矢島さんは静に歩いた。そして向うの小使部屋にふと彼の眼は注がれた....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
どうくつ》をなしてる墳墓は別とし、ガス管の入り乱れた格子《こうし》の目は別とし、給水柱に終わってる上水分配の広大な一連の管は別として、ただ下水道だけでさえ、セー....
話の種」より 著者:寺田寅彦
われている。オゾンを作るには交番電流を特別な変圧器に通じ、この器内に生じた瓦斯を給水管中に吸い込ませるようにしてある。この法で消毒すればどんなバクテリアでも残ら....
独房」より 著者:小林多喜二
には、時々煮込こまれて死んだウジに似た白い虫が浮いていた。 八時に「排水」と「給水」がある。新しい水を貰って、使った水を捨てゝもらい、便器を廊下に出して掃除を....
墓地展望亭」より 著者:久生十蘭
でぼんやりした光暈《ハロオ》をかいていた。線路も、跨橋も、指示標《シグナル》も、給水槽《タンク》も朦朧たる霧の面※《ヤシマク》をつけ、一種、陰険なようすで、佇ん....
土から手が」より 著者:牧逸馬
今まで明いていた家へ移って来て、閉鎖してある瓦斯の開栓を申し込む位いなら、当然給水も受けなければならない。水道会社――亜米利加は水道も私営である――のほうは何....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
エセックスその他の艦隊は彼も形も見せなかった。ラレイは四日間も待った。それから、給水のために、部下をファヤル島に上陸させ、島の街を襲撃、これを占領してしまった。....