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「絵具〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

絵具の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
化合物に対する研究で、固体でも液体でも、塩基の部分に鉄をもつ物はみな磁性を示し、絵具のプルシァン・ブリューや緑色のガラス瓶に至るまでも磁性を示すことが出ている。....
少年」より 著者:芥川竜之介
論である。が、彼はそのほかにももう一つ楽しみを持ち合せていた。それはあり合せの水絵具に一々|挿絵《さしえ》を彩《いろど》ることだった。彼はこの「浦島太郎」にも早....
ひょっとこ」より 著者:芥川竜之介
× × 山村平吉はおやじの代から、日本橋の若松町にいる絵具屋である。死んだのは四十五で、後には痩せた、雀斑《そばかす》のあるお上《か》....
三つのなぜ」より 著者:芥川竜之介
は食物にも変り出した。従って彼は林檎を見る度に、モオゼの十戒を思い出したり、油の絵具の調合を考えたり、胃袋の鳴るのを感じたりしていた。 最後に或薄ら寒い朝、フ....
一房の葡萄」より 著者:有島武郎
どの水際《みずぎわ》近くに塗ってある洋紅色《ようこうしょく》とは、僕の持っている絵具《えのぐ》ではどうしてもうまく出せませんでした。いくら描いても描いても本当の....
世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
画家や、理髪師や、芸術家らを招いて、徹夜の大急ぎでラザルスの髭を刈って巻くやら、絵具でその顔や手の死びと色の斑点を塗り隠すやら、種々の細工が施された。今までの顔....
大切な雰囲気」より 著者:石井柏亭
独特のユーモアと警句とでないものはない。 渡欧に際し猿股のことばかり考えて居て絵具箱を携帯する事を忘れて了ったと、私は神戸の埠頭に於て彼から直接聴いたのである....
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
てくれる間、……私は銀の粉を裏ごしにかけたような美しい砂地に立って、足許まで藍の絵具を溶いたように、ひたひた軽く寄せて来る、浪に心は置かなかったが、またそうでも....
活人形」より 著者:泉鏡花
一期の失策、平常のごとく化粧して頬の三日月は塗抹居たれど、極暑の時節なりければ、絵具汗のために流れ落ちて、創の露れしに心着かず、大事の前に運悪くも悪人の眼に止ま....
伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
道中双六で見覚えの旅の人の姿が小さいから、吹飛ばされそうです。それに、墨の法衣の絵具が破れて、肌の斑兀の様子なんざ、余程|凄い。」 「招も善悪でござりまして、姫....
国貞えがく」より 著者:泉鏡花
や》はまだある。けれども、以前見覚えた、両眼《りょうがん》真黄色《まっきいろ》な絵具の光る、巨大な蜈※《むかで》が、赤黒い雲の如く渦《うず》を巻いた真中に、俵藤....
式部小路」より 著者:泉鏡花
たのは、いうまでもない、到る処、足の留まる処、目に触るる有らゆる自然の上に、西洋絵具の濃いのを施す、絵を学ぶ向の学生であった。 広くはあらぬ橋の歩み、麗人の背....
春昼後刻」より 著者:泉鏡花
からはじめたんですわ。 大層評判が宜しゅうございますから……何ですよ、この頃に絵具を持出して、草の上で風流の店びらきをしようと思います、大した写生じゃありませ....
神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
でいううちに、小県のまた視めていたのは、その次の絵馬で。 はげて、くすんだ、泥絵具で一刷毛なすりつけた、波の線が太いから、海を被いだには違いない。……鮹かと思....
雪柳」より 著者:泉鏡花
、かかげてあるのは第何板、幾度かえして刷ったものだか、線も太ければ、勿論厚肉で、絵具も際どいのをお察し下さるように。いずれ二三人よんでお附合に一杯、という心づも....