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「絵図面〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

絵図面の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
未帰還の友に」より 著者:太宰治
破れ果てた事を報告し、謝罪した。けだし、僕たちの策戦たるや、かの吉良《きら》邸の絵図面を盗まんとして四十七士中の第一の美男たる岡野金右衛門が、色仕掛の苦肉の策を....
高野聖」より 著者:泉鏡花
を繞《めぐ》って参ったがここのことで余りの道じゃったから、参謀《さんぼう》本部の絵図面を開いて見ました。 何やっぱり道はおんなじで聞いたにも見たのにも変《かわ....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
にこごまっている主人らしい男をみかけると、とつぜん妙な品を尋ねました。 「江戸の絵図面を板《はん》におこして、売りさばいている店は、たしかにそのほうのところだっ....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
しなものをこたつの上にひろげて、しきりとのぞいているのです。 半紙一枚に書いた絵図面でした。 ここのところ本郷通り。 ここかど。 こちらへい。 ここか....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
たせし由、密告せし者があったゆえ、専介めが絵心あるをさいわい、隠密に放って城中の絵図面とらせたところ、ご禁制の防備やぐらを三カ所にも造営せし旨判明したゆえ、生駒....
名人長二」より 著者:三遊亭円朝
間料には糸目をかけません、何うぞ私が先祖への孝行にもなる事でございますから、この絵図面を斟酌して一骨折ってはくださるまいか」 と仏壇の絵図面を見せますと、長二....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
わびしく、落ち着かなかった。吉左衛門は半蔵に力を添えて、大工を呼べ、新しい母屋の絵図面を引けなどと言って、普請工事の下相談もすでに始まりかけているところであった....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
か」 「左様、十津川入りには……」 いちばん先へ喧嘩に出たのが、畳の上に拡げた絵図面の方へ首を持って来て、 「初瀬から八木へかかるが道はようござるが、近頃は…....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
たものでございますね。私なんぞはこの甲州を通ることが幾度あるか知れませんが、まだ絵図面を取ってみようというような考えを起したこともございませんのに、さすがにあな....
白金之絵図」より 著者:泉鏡花
室をぐるりと廻った姿も、同じ日の事なれば、令嬢の、袖口から、いや、その……あの、絵図面の中から、抜出しましたもののように思われてなりませぬ。 さように思えば、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
と、府中のお六所様《ろくしょさま》の森の後ろと日野の渡し場に近いところ。まあこの絵図面を見ておくがいい、江戸から持って来た金は裏の方へ蔵《しま》っておく、甲州で....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ると、脇門《わきもん》がギーッとあいて、そこから形を現わしたのが、以前火の見櫓で絵図面を取っていた覆面のふたり。 「さてこそ!」 巡邏隊は短槍と小銃とを二人に....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
ため日々当てもなく東京市中及び近郊を散歩する事を始めた。而して東京市の彩色の無い絵図面を持っていたのを、散歩の度に通った道路に朱を引きそのため用もない道や、わざ....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
った。 ところがオーカミイナリはそれを証する古文書も古代の地図及び神域や社頭の絵図面も有ると言う。彼の先祖は大倭大根大神という神で、日本全体の国王であったが戦....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
枚めくったのである。 と、そこにも大名衆の、下屋敷らしい宏大な、建物と庭園との絵図面がこれも精巧に描かれてあった。一所に竹の林があり、その竹林の根もとのあたり....