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絵師
「絵師〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
絵師の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
をあけてはいった。庭には白い辛夷の花が咲いていた。 近所で訊くと、それが彼の女
絵師の孤芳の住み家であった。これで重兵衛と孤芳との関係が、自分の鑑定通りであるら....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
るから、玄関に引きも切れない来客の名札は、新聞記者も、学生も、下役も、呉服屋も、
絵師も、役者も、宗教家も、……悉く夫人の手に受取られて、偏にその指環の宝玉の光に....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
人がぞろぞろ繋がって、房川の渡(利根川)にさしかかった。そのなかには一人の若い旅
絵師がまじっていた。渡し船は幾|艘もあるので、このひと群れは皆おなじ船に乗り込ん....
「ルバイヤート」より 著者:小川亮作
あで姿よ、 わが面影のいかばかり麗しかろうと、 なんのためにこうしてわれを久遠の
絵師は 土のうてなになんか飾ったものだろう? 2 もともと無理やりつれ出され....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
振り振ると、……黒髪の颯と捌けたのが烏帽子の金に裏透いて、さながら金屏風に名誉の
絵師の、松風を墨で流したようで、雲も竜もそこから湧くか、と視められた。――これだ....
「女客」より 著者:泉鏡花
男の児を伴うて、この度上京、しばらくここに逗留している、お民といって縁続き、一蒔
絵師の女房である。 階下で添乳をしていたらしい、色はくすんだが艶のある、藍と紺....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
ました。その小説の『たそがれ』は、現代のおいらんなんだそうですけれど、作者だか、
絵師さんだかの工夫ですか、意匠で、むかし風に誂えたんでしょう、とおっしゃって、そ....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
嬢で、その頃この峠を越えて金沢へ出て、女学校に通っていたのが、お綾と云う、ある蒔
絵師の娘と一つ学校で、姉妹のように仲が好かったんだそうです。 対手は懺悔をした....
「恨みの蠑螺」より 著者:岡本綺堂
の叔母が病気だという口実で、主人の喜多屋から幾日かの暇を貰って、浅草辺の或る浮世
絵師の家に泊り込むことになった。その
絵師のことは四郎兵衛もよく知らないが、おそら....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
きといっても可い――鶯谷にも縁のありますところに、大野木元房という、歌人で、また
絵師さんがありまして、大野木夫人、元房の細君は、私の女友だち……友だちというより....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
人。この業は、絵画、彫刻のごとく、はしけやけき芸術ほど人に知られない。鋳金家、蒔
絵師などこそ、且つ世に聞こゆれ。しかも仕事の上では、美術家たちの知らぬはない、小....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
ひらひらするのを積むといった、間淵洞斎の言を思い出した。……いっては、あれだけの
絵師に相済まないが、かかげてあるのは第何板、幾度かえして刷ったものだか、線も太け....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
い板草履は可いが、青い友染の襦袢の袖口をぶらりと出している――弱った――これが蒔
絵師で。……従って少年たちは、建具屋と鉄葉屋の弟子だから印半纏腹掛ででもいるか、....
「冷かされた桃割娘」より 著者:上村松園
した。 当時はそういうときには、席上ということをやりまして、赤毛氈をしいた上に
絵師が並んで扇子、短冊、色紙などへどうか御一筆と、来る人毎に簡単なものを描いて渡....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
牢屋がまだ残っていた。三宅島の流罪人名士をあげると竹内式部、山県大弐の勤王学者、
絵師英一蝶、「絵島生島」の生島新五郎、侠客小金井小次郎など多士多彩だ。しかしこれ....