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絵本
「絵本〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
絵本の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「路上」より 著者:芥川竜之介
ないのですよ。いずれその内に、御眼にかけようとは思っているんですが――安田さんは
絵本歌枕《えほんうたまくら》と云うものを御覧になった事がありますか。ありません?....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
はまゆみ》こそ持たないものの、幼少の修理と変りがない。自分が絵解《えど》きをした
絵本、自分が手をとって習わせた難波津《なにわづ》の歌、それから、自分が尾をつけた....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
三十七円五十銭 みかん 十二個 十円 雑誌三冊、
絵本一冊 二円九十銭 ◯きょう見た売物 魚 ほうぼう 十尾(浅草....
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
積まれ、飾窓の中には出初めの梨や葡萄が得意の席を占めている。肥った女の子が床几で
絵本を見ていた。騒がしくも寂しくもない小ぢんまりした道筋であった。 真佐子と復....
「未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
ははあ分った。浪花節《なにわぶし》をきいて、おぼえたね」 「ちがいますよ。子供の
絵本でみたんですよ」 「子供の
絵本か。僕は浪花節で、おぼえたのだよ。あははは。―....
「菎蒻本」より 著者:泉鏡花
気構えの、優しく白い手を、しなやかに鉄瓶の蔓に掛けて、見るとも見ないともなく、ト
絵本の読みさしを膝に置いて、膚薄そうな縞縮緬。撫肩の懐手、すらりと襟を辷らした、....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
は、この趣を、希臘、羅馬の神話、印度の譬諭経にでもお求めありたい。ここでは手近な
絵本西遊記で埒をあける。が、ただ先哲、孫呉空は、※螟虫と変じて、夫人の腹中に飛び....
「野のはくちょう」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
ラスのちいさな腰掛に腰をかけて、ねだんにしたらこの王国の半分ぐらいもねうちのある
絵本をみていました。 ああ、このこどもたちはまったくしあわせでした。でもものご....
「雪の女王」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
いところでしたろう。 カイとゲルダは、ならんで掛けて、けものや鳥のかいてある、
絵本をみていました。ちょうどそのとき――お寺の、大きな塔の上で、とけいが、五つう....
「あのころ」より 著者:上村松園
けては悦んでいました。 また夜店をひやかしていますと、ときどき古道具の店に古い
絵本があったりしますので、母にねだって買ってもらうのでした。 母は私が絵を買う....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
さした。事実、臭草紙は勿論、読本にしても挿絵の巧拙善悪が人気に関するが、独立した
絵本と違って挿画は本文に従属するのみならず図柄の意匠配置等は通例作者の指揮に待つ....
「幼き頃の想い出」より 著者:上村松園
のことでございますから、その菊安の店に並べられて居る古本類には徳川時代の版刻物、
絵本や読本の類が数多く占めて居ました。 そうした版刻物の中には、曲亭馬琴の小説....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
掌で中てた。 「東京にはこいつが少いかして、めったにお目に掛らないんです。いつか
絵本を見るとね、灯を点した栄螺だの、兜を着た鯛だの、少し猥せつな蛸だのが居る中に....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
めで、枕許には赤い木兎、赤い達磨を初め赤い翫具を列べ、疱瘡ッ子の読物として紅摺の
絵本までが出板された。軽焼の袋もこれに因んで木兎や達磨の紅摺であったが、喜兵衛は....
「今日になるまで」より 著者:上村松園
買うて貰うのが一番好きなお駄賃でした。 また四条通りに出る夜店をひやかして、古
絵本を見つけると、母の腕にぶら下ってせがみ財布の紐をほどいて貰ったこともありまし....