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「絵看板〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

絵看板の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
星座」より 著者:有島武郎
、町並の店には灯が輝いて人の往来も相当にあった。 ふと柿江の眼の前には大黒座の絵看板があった。薄野《すすきの》遊廓の一隅に来てしまったことを柿江は覚《さと》っ....
放浪」より 著者:織田作之助
千日前は朝で、活動小屋の石だたみがまだ濡れていた。きょろきょろしながら活動写真の絵看板を見上げて歩いた。首筋が痛くなった。道頓堀の方へ渡るゴーストップで交通巡査....
青春の逆説」より 著者:織田作之助
て、小売店、食物店、活動小屋、寄席などが雑然と並び、花見提灯の赤い灯や活動小屋の絵看板にあくどく彩られた狭くるしい京極通を歩いて行ったが、ふとひきつるような顔に....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
るところへ、川の中から河童が飛び出して、その行く先を塞ぐように両手をひろげている絵看板が懸けてあった。 その頃の向う両国にはお化けや因果物のいろいろの奇怪な観....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
主や俳優に贈られたいろいろの幟が文字通りに林立している。その幟のあいだから幾枚の絵看板が見えがくれに仰がれて、木戸の前、茶屋のまえには、幟とおなじ種類の積み物が....
わが町」より 著者:織田作之助
と言いながら、前掛けをくるりと腹の上へ捲きつけて、随いて来た。 活動小屋の絵看板がごちゃごちゃと並んだ明るい新世界の通りを抜けると、道は急にずり落ちたよう....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
ている。その隣りは、「生きた人蜘蛛」という題で、顔だけが人間であとは蜘蛛の大きな絵看板がかかげてある。そしてその次には、玉転がし、文《ぶん》廻し、鉄砲、くじ引き....
革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
そのくらい目を引いたのは無かったと思う。 続き、上下におよそ三四十枚、極彩色の絵看板、雲には銀砂子、襖に黄金箔、引手に朱の総を提げるまで手を籠めた……芝居がか....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
とする時刻であった。むしろを垂れた小屋のまえには、弱々しい冬の日が塵埃にまみれた絵看板を白っぽく照らして、色のさめた幟が寒い川風にふるえていた。列び茶屋の門の柳....
人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
舞台に上ったためしがなかったのである。 事実作者も、幼少のころおい、この一座の絵看板には数回となく接していて、累や崇禅寺馬場の大石殺し、または、大蛇の毒気でつ....
暗号数字」より 著者:海野十三
と客を装いながら洋酒売場を物色するうちに、彼は遂に、問題のスコッチ・ウィスキーの絵看板を洋酒の壜の並ぶ棚に見つけた。なるほど赤い上衣をつけた西暦一千七百年時代の....
島原の夢」より 著者:岡本綺堂
は座主や俳優に贈られた色々の幟が文字通りに林立している。その幟のあいだから幾枚の絵看板が見えがくれに仰がれて、木戸の前、茶屋のまえには、幟とおなじ種類の積物が往....
公園の花と毒蛾」より 著者:小川未明
もまれながら寺の境内に入ると、片側に高い軽業の小舎があって、昨年見たときのような絵看板が懸かっていました。彼は、木戸銭を払ってのぞきました。そして、幾人もいる肉....
放浪」より 著者:織田作之助
。千日前は朝で、活動小屋の石だたみが未だ濡れていた。きょろ/\しながら活動写真の絵看板を見上げて歩いた。首筋が痛くなった。道頓堀の方へ渡るゴーストップで駐在さん....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
まってね。」 僕等をのせた円タクはこういう僕等の話の中に寿座の前を通り過ぎた。絵看板を掲げた寿座は余り昔と変らないらしかった。僕の父の話によれば、この辺――二....