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絵葉書
「絵葉書〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
絵葉書の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「葱」より 著者:芥川竜之介
《くもで》に張った万国国旗、飾窓《かざりまど》の中のサンタ・クロス、露店に並んだ
絵葉書《えはがき》や日暦《ひごよみ》――すべてのものがお君さんの眼には、壮大な恋....
「電気風呂の怪死事件」より 著者:海野十三
の中に、一杯女の裸体写真が詰まっていたのだ。それは主にサロンの安っぽい印刷になる
絵葉書や、新聞雑誌の切抜らしいものばかりであったが、更にその奥の方からは、独逸文....
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
行った。 復一はそれとない音信を時々真佐子に出してみるのであった。湖水の景色の
絵葉書に、この綺麗な水で襯衣を洗うとか、島の
絵葉書にこの有名な島へ行く渡船に渡し....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
ゆる伊達騒動というものに就いて多くの知識を持っていない。仙台で出版された案内記や
絵葉書によると、院本で名高い局政岡とは三沢初子のことだそうで、その墓は榴ヶ岡下の....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
になって僕は上州の妙義山へのぼって、そこの宿屋で一と夏を送ることになった。妙義の
絵葉書を赤座に送ってやると、兄妹から僕の宿屋へあてて、すぐに返事をよこした。暇が....
「後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
表情は聖画等の殉教者特有のものではないだろうかね。先年外遊中に、シスチナ礼拝堂の
絵葉書を寄越した君なんぞは、真先にミケランジェロの壁画『最終審判』で、何か憶い出....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
斎の話は、あれからなお続いて、小一の顕われた夜泣松だが、土地の名所の一つとして、
絵葉書で売るのとは場所が違う。それは港街道の路傍の小山の上に枝ぶりの佳いのを見立....
「ランス紀行」より 著者:岡本綺堂
あると教えてくれた。自動車から卸されて、思い思いに丘の方へ登ってゆくと、そこには
絵葉書や果物など売る店が出ている。ここへ来る見物人を相手の商売らしい。同情も幾分....
「豆腐買い」より 著者:岡本かの子
人に異様な興味を持つ年頃であるお京さんは配達夫が持って行く牛乳の壜に日本の名所の
絵葉書なぞ結びつけてやった。そんなことは一二度に過ぎなかったのだけれど、そのとき....
「子をつれて」より 著者:葛西善蔵
らは今朝も、二ツ島という小松の茂ったそこの磯近くの巌に、白い波の砕けている風景の
絵葉書が来たのだ。それには、「勿来関に近いこゝらはもう秋だ」というようなことが書....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
わたしらのような子供でも実に恍然として足を停めずにはいられなかった。つまり今日の
絵葉書屋とおなじ理窟であるが、ほん物の写真よりも似顔絵の方が色彩の絢爛を極めてい....
「西航日録」より 著者:井上円了
タールー古戦場を訪う。停車場内に宿引きあり、強売あり。強売者は一種の乞食にして、
絵葉書の類を強売するなり。その状、やや東洋的の風あり。余、獅子が岡(Lion h....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
らずして、自宅にて飲酒する故なり。当地の物価は英国の二倍、豪州より三、四割高し。
絵葉書一枚八銭以上、ビール一杯二十五銭とす。ただ安きものは果物にして、パイナップ....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
と大勢の客の中に忽ち「毎度御やかましうございますが」と甲高い声を出しはじめたのは
絵葉書や雑誌を売る商人である。これもまた昔に変っていない。若し少しでも変っている....
「茂吉の一面」より 著者:宇野浩二
)で、富士山を図案化した赤色の壱銭五厘切手の貼ってある、「石見国府址伊甘の池」の
絵葉書であり、他の一通は、昭和十五年の七月十一日(午後零時――四時)のスタムプが....