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絵馬
「絵馬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
絵馬の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
知っていた。それから縁をひいて、老人は更にこんなことを云い出した。 「あの正雪の
絵馬はどうなりましたかね」 「正雪の
絵馬……。どこにあるんですか」 「堀ノ内のそ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
は夏か秋に決まっていました。そこでこのお話も安政元年の七月末――いつぞや『正雪の
絵馬』というお話をしたでしょう。淀橋の水車小屋が爆発した一件。あれは安政元年の六....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
かって立っていて、紅白の長い紐を垂れた鰐口が懸かっている。木連格子の前には奉納の
絵馬もたくさんに懸かっている。めの字を書いた額も見える。千社札も貼ってある。右に....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
た伝説を、夢のように思出した。 興ある事かな。 日は永し。 今宮辺の堂宮の
絵馬を見て暮したという、隙な医師と一般、仕事に悩んで持余した身体なり、電車はいつ....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
中に、石段は高いが、あたかも、ついそこに掛けた、一面墨絵の額、いや、ざっと彩った
絵馬のごとく望まるる。 明神は女体におわす――爺さんがいうのであるが――それへ....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
がめたのではない、お妻の迷をいたわって、悟そうとしたのである。 「いいえ、浅草の
絵馬の馬も、草を食べたというじゃありませんか。お京さんの旦那だから、身贔屓をする....
「備前天一坊」より 著者:江見水蔭
源之丞の許へ、小笠原金三郎の御落胤云々、と手紙を以て密告に及んだ。栴檀の木稲荷の
絵馬売の老婆に託して、源之丞が射場通いの途中、密と手渡して貰ったのであった。 「....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
夢野久作ものするところの、あの古博多の川端――筆者の産れた――あたりと櫛田神社の
絵馬堂を織り込ンだ『押絵の奇蹟』だったのである。 久作さんはかくして名探偵作家....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
と、紺青と、はた金色の幻を、露に研いて光を沈めた、幾面の、額の文字と、額の絵と、
絵馬の数と、その中から抜き出たのではない、京人形と、木菟は、道芝の中から生れて出....
「夫人利生記」より 著者:泉鏡花
児を抱いている。お産の祈願をしたものが、礼詣りに供うるので、すなわち活きたままの
絵馬である。胸に抱いたのも、膝に据えたのも、中には背に負したまま、両の掌を合せた....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
、黒髪が取りつつんで凄いようです。船、錨、――纜がそのまま竜の形になったのなど、
絵馬が掛かっていて、中にも多いのは、むかしの燈台、大ハイカラな燈明台のも交ってい....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
なんぞ、当分は貸したものです。 徒士町の路地裏に居ました時で。……京では堂宮の
絵馬を見ても一日暮せるという話を聞きます。下谷のあの辺には古道具屋が多いので、私....
「磯部の若葉」より 著者:岡本綺堂
に向って立っていて、紅白の長い紐を垂れた鰐口が懸っている。木連格子の前には奉納の
絵馬も沢山に懸っている。めの字を書いた額も見える。千社札も貼ってある。右には桜若....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
の如きは売るための画としてはとても考え及ばないものである。 椿岳の泥画というは
絵馬や一文人形を彩色するに用ゆる下等絵具の紅殻、黄土、丹、群青、胡粉、緑青等に少....
「冷かされた桃割娘」より 著者:上村松園
が出るとか、山楽はどの家にあるとか聞いては写しに行ったものでした。 八坂さんの
絵馬堂にもよく行きました。北野の楊貴妃の図などは今もはっきり覚えています。当時は....