絶世[語句情報] » 絶世

「絶世〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

絶世の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
みな仮面は未だ発明されたと云う事を聞かぬ。愈々之が仮面で無くて本統の素顔とすれば絶世の美人である、余は自分の女房にと叔父や当人から推し附けられ、断り兼ねて居る女....
鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
が、ふと或る女を想いつめ、その女にいろいろな空想や希望を積み重ねて行くとその女が絶世の美人に見えるようになって来ますね。そして、その陶酔を醒したくないと思います....
雛妓」より 著者:岡本かの子
ら彼は抑下して一生、草鞋穿きで駕籠へも乗らなかった。 その娘二人の位牌がある。絶世の美人だったが姉妹とも躄だった。権之丞は、構内奥深く別構へを作り、秘かに姉妹....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
らざるなしという有様であった。名香数|斛、宝剣一|雙、婦女三十人、その婦女はみな絶世の美女で、久しいものは十年もとどまっている。容色おとろえた者はどこへか連れて....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
風はなかなか鎮まりそうもありません。そのうちに一人の女が舟に乗って来ました。女は絶世の美人で、黄いろい衣を着て、四人の従卒に舟を漕がせていましたが、その卒はみな....
天守物語」より 著者:泉鏡花
は鷹狩、もみじ山だが、いずれ戦に負けた国の、上※、貴女、貴夫人たちの落人だろう。絶世の美女だ。しゃつ掴出いて奉れ、とある。御近習、宮の中へ闖入し、人妻なればと、....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ぐれた御器量の日の御子、又お妃は、しとやかなお姿の中に凛々しい御気性をつつまれた絶世の佳人、このお二人が一と目見てお互にお気に召さぬようなことがあったら、それこ....
影のない犯人」より 著者:坂口安吾
らね。早く死んでくれねえかなア。すると、ほかに余得もあるからな。花子夫人はまさに絶世の美人だからね。ヘッヘ。両先生、変な顔をしますねえ。知ッてるよう、君。彼女に....
黄金の腕環」より 著者:押川春浪
老貴族|松浪伯爵の別荘で、伯爵は極く愉快な人物、それに三人の娘があって、いずれも絶世の美人と評判が高い。 頃は十二月三十一日の夜、明日はお正月と云う前晩だが、....
」より 著者:上村松園
。 パーマネントの美人(私はパーマネントには美は感じないのであるが)は、いくら絶世であっても、私の美人画の材料にはならないのである。 あれを描く気になれない....
謡曲と画題」より 著者:上村松園
すが、あの小町の能面がいつか紅潮して、拝見しているうちにそれが能面ではなく世にも絶世の美女小町そのものの顔になって生きているのでした。まるで夢に夢みる気持ちで眺....
三味線の胴」より 著者:上村松園
地などと言う廓方面の一流の誰々言う知名の美人にしても沢山みるけれども、そして矢張絶世の美人というものもあるが、九條武子さんのような人は少ない。目が美しかったり、....
鮎の食い方」より 著者:北大路魯山人
、真黒にしてしまうのなどは、せっかくの美味しさを台なしにしてしまうものだ。いわば絶世の美人を見るに忍びない醜婦にしてしまうことで、あまりに味気ない。 こういう....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
そのはげしい信念に裏づけられた烈々たる歴史批評は、美事に白熱の抒情をなしておる。絶世の批評文学といえるわけは、吉野の廷臣の抒情は、かくのごとき思想的な面において....
情鬼」より 著者:大倉燁子
田切氏の結婚と同時に宮本夫人に、好感を持たなかったある一部の連中は、いい気味だ、絶世の美人も伯爵令嬢という肩書には美事背負投げを喰わされたではないか、と云って嘲....