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「絶命〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

絶命の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
た。 六 一週間ばかりたった後、玄鶴は家族たちに囲まれたまま、肺結核の為に絶命した。彼の告別式は盛大(!)だった。(唯、腰ぬけのお鳥だけはその式にも出る訣....
疑惑」より 著者:芥川竜之介
い》が重そうに光っている高島田が眼にはいった時、私はほとんど息がつまるほど、絶対絶命な恐怖に圧倒されて、思わず両手を畳へつくと、『私は人殺しです。極重悪《ごくじ....
首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
仲間の誰彼と口論し、遂に掴《つか》み合いの喧嘩となりたる末、頸部に重傷を負い即刻絶命したり。ことに不思議なるは同人の頸部なる創《きず》にして、こはその際|兇器《....
路上」より 著者:芥川竜之介
あいかわらず》落着き払った調子で、 「最後にどこかの癲狂院《てんきょういん》で、絶命する事になるんだそうだ。ついてはその癲狂院の生活を描写したいんだが、生憎《あ....
保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
見ると、時計の針はその間《あいだ》にまだ三分しか動いていなかった。 保吉は絶体絶命《ぜったいぜつめい》になった。この場合|唯一《ゆいいつ》の血路《けつろ》にな....
妖婆」より 著者:芥川竜之介
ても、お敏は人手に渡さないと、憎々しく嚇《おど》す事でした。こうなるとお敏も絶体絶命ですから、今までは何事も宿命と覚悟をきめていたのが、万一新蔵の身の上に、取り....
或る女」より 著者:有島武郎
《どくじゃ》の餌食《えじき》にして、その幾人もの無辜《むこ》の人々がもだえながら絶命するのを、眉《まゆ》も動かさずに見ていたという插話を思い出していた。葉子には....
鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
、僕の両腕の急所を、女とは思えぬ力でもってグッと締めつけているのだった。 絶体絶命! 僕はこの女のため、金に変えられて仕舞う運命なのだろうか? 秀蓮尼庵....
ゴールデン・バット事件」より 著者:海野十三
ら報せて貰ったことに礼を述べた。 「ときにどうです、被害者の容態は」 「間もなく絶命しましたよ。とうとう一言も口を利きませんでした。……午前零時三十五分でしたが....
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
る洞窟の隅から隅までを照らし、棺桶の中の骸骨も昨夜そのまま、それから虚空を掴んで絶命している痣蟹仙斎の屍体もそのままだった。ただ昨夜の場面に比べると、竜宮劇場の....
三人の双生児」より 著者:海野十三
。顔色は紫色を呈して四肢はかなり冷えていた。心臓は鼓動の音が聞えず、もうすっかり絶命しているようであった。その枕もとに水を呑んだらしいコップが畳の上にゴロンと転....
金属人間」より 著者:海野十三
凶器もまだ発見されない! しかもあのとおり、若い婦人が頸動脈をみごとに斬られて絶命《ぜつめい》している! けっして自殺事件ではない! 理屈《りくつ》にあわ....
夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
八千人のために、雨乞の犠牲になりましょう! 小児のうちから知ってもおろうが、絶体絶命の旱の時には、村第一の美女を取って裸体に剥き…… 百合 ええ。(と震える。)....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
襲いかかって来た。そこで少年は必死に逃げたが、遂に崖のところに追いつめられて絶体絶命となったので、已むなく習い覚えた柔道の手でナイフを奪いとりざま、相手をつきと....
迷信解」より 著者:井上円了
月までに財産を消費し、当日に至りて一銭の余財なく、ただ自らその身を棺中におさめて絶命を待ちおれり。しかるに、その日の夜に至るもなお死せず、翌日に至るも依然として....