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「絶大〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

絶大の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
々《はなばな》しさをうわさし合った。ことに日清戦役という、その当時の日本にしては絶大な背景を背負っているので、この年少記者はある人々からは英雄《ヒーロー》の一人....
デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
よって発見せられたのであります。しかもこの発見はデンマーク国の開発にとりては実に絶大なる発見でありました、これによってユトランドの荒地|挽回《ばんかい》の難問題....
富士」より 著者:岡本かの子
いうことだ。上には上があるものだ」 翁は人の世の言葉ではじめてこういった。物の絶大の量と絶大の積は説明なくしてそれが一つの力強い思想として影響するものであるこ....
後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
考えだと思われます。有名な天下の糸平が死ぬときの遺言《ゆいごん》は「己れのために絶大の墓を立てろ」ということであったそうだ。そうしてその墓には天下の糸平と誰か日....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
とがある。大きな力強い自然が私の周囲を十重二十重に取り巻いている。これらのものの絶大な重圧は、この憐れな私をおびえさすのに十分過ぎる。私が今まで自分自身に帰り得....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
い及ばぬことである。純学術的問題でさえ、理論闘争で解決し難い場面を時々見聞する。絶大な支配力のない限り、政治経済等に関する現実問題は、単なる道義観や理論のみで争....
聖書の読方」より 著者:内村鑑三
審判き給う時に地を不信者の手より奪還して之を己を愛する者に与え給うとの事である、絶大の慰安を伝うる言辞である。 饑渇く如く義を慕う者は福なり、其故如何? 其人....
生の拡充」より 著者:大杉栄
なかった原始の自由時代に、さらに十分なる自己意識を提げて帰ることを知らなかった。絶大なる意味の歴史の繰返しをすることを知らなかった。 久しく主人と奴隷との社会....
かんかん虫」より 著者:有島武郎
様に憐れな甲虫は水に陥って、油をかけた緑玉の様な雙の翊を無上に振い動かしながら、絶大な海の力に対して、余り悲惨な抵抗を試みて居るのであった。 私は依然波の間に....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
と、医者と、埋葬夫とを兼ぬる有様であった。その勇気と忠実と親切とは、当然教区民の絶大の敬慕を贏ち得たが、健康が許さないので、一八六八年他の教区に転任した。彼は何....
おばけずきのいわれ少々と処女作」より 著者:泉鏡花
る。 僕は一方鬼神力に対しては大なる畏れを有っている。けれどもまた一方観音力の絶大なる加護を信ずる。この故に念々頭々かの観音力を念ずる時んば、例えばいかなる形....
岩波文庫論」より 著者:岩波茂雄
岩波文庫は平福百穂画伯の装幀をもって昭和二年刊行された。これを発表した時の影響の絶大なりしことは実に驚いた。讃美、激励、希望等の書信が数千通に達した。「私の教養....
穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
しているも、大天井や鷲羽に向う子分は、貧乏神以下、先ず概勢はこんなもの。 この絶大観に接した刹那、自分は覚えず恍惚として夢裡の人となった。元来神は、吾人の見る....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
端をつめて、幹を太らせるように、精神力、体力を充実させ、それによって偉大な事業、絶大な忍耐、神聖な生活道程をなし遂げ得るのであります。 仏教では、この性欲など....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
政治と統帥は通常利害相反する場合が多い。その協調即ち戦争指導の適否が戦争の運命に絶大なる関係を有する。国家の主権者が将帥であり政戦略を完全に一身に抱いているのが....