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絶対安静
「絶対安静〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
絶対安静の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三人の双生児」より 著者:海野十三
「あッ動いちゃいけない。――」 「アラどうして!」 「もう一時間ばかり、そのまま
絶対安静にしているんだよ。いろいろな注射などをしたものだから、その反応が恐い。生....
「三狂人」より 著者:大阪圭吉
いるわけではないのだが、自から大怪我をしたと称して頭から顔いっぱいに繃帯を巻き、
絶対安静を要する意味でいつも部屋の中で仰向きに寝てばかりいた。偶々看護人でも近寄....
「海賊と遍路」より 著者:黒島伝治
れるような気がする。 が、それと共に、自然の風物もいまでは、痛く私の心を引く。
絶対安静の病床で一カ月も米杉の板を張った天井ばかりを眺めて暮した後、やっと起きて....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
で、そしてしばらく落ちついていたと思った肺が、急にまた悪くなったのだ。医者からは
絶対安静を命ぜられた。で、新聞の準備もほとんどみんなに任せきりにしている間に、こ....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
「そうか。気の毒だなあ。そして夫人は」 「ベルガー夫人の出血はようやく停った。
絶対安静を命ぜられているが、しきりに赤ちゃんの容態のことを気にして、大きな声で泣....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
いることにたいして気を留めなかった。退職金で二カ月はぶらぶら出来ると考えた。別に
絶対安静をしなければならないほどではなく、毎日、ビタミンの注射をする程度で、薬も....
「久坂葉子の誕生と死亡」より 著者:久坂葉子
肺病になったのである。肺病は半年間の療養を宣言された。最初肋膜をわずらい、二週間
絶対安静、一カ月安静を強いられた。だが、私は煙草を吸い、読書をし、ペンをもとった....
「青春論」より 著者:坂口安吾
生の目的を一切断念して、病気を治すことだけを人生の目的とするのである。そうして、
絶対安静を守るのだそうだ。 その後、僕が小田原の松林の中に住むようになったら、....
「光は影を」より 著者:岸田国士
じやありませんが、容態としては、楽観をゆるさない、最も慎重を要する時期なんです。
絶対安静を要求してあります。些細なショックでも、すぐに影響があるものとみて、一切....
「笑について」より 著者:岸田国士
と産科医も同席しました。その内科の先生は即座に肋膜と診断したのです。そして当分、
絶対安静を命じました。すると産科の主治医は「産婦は三週間以上横になつたままでいる....
「人工心臓」より 著者:小酒井不木
横わり、内科に勤務して居る友人を呼んで診て貰いますと、とりあえず止血剤を注射し、
絶対安静せよと忠告をしてくれましたから、私は仰向きになってじっとして居りました。....
「ひとりすまう」より 著者:織田作之助
態から考えれば、黙っていることこそ自然であったに違いなかったのだが、ぼくは自分が
絶対安静を必要とする病人であることを忘れていたのだ。恐らく彼女の方は、ぼくに喋ら....
「青い風呂敷包」より 著者:大倉燁子
と、急性盲腸炎で今朝手術したばかりだから面会謝絶だという、彼は病院にいて、しかも
絶対安静を必要とする病気であるとすれば、この事件に関係あるものとは考えられない、....
「鳩つかひ」より 著者:大倉燁子
して、これから大学の研究室に行かなけりゃならない」 「無理をしちゃいかん。医者は
絶対安静を申渡して帰ったんだ」 「ですが、今日行く約束なんだから」 「事情を話し....
「蛇性の執念」より 著者:大倉燁子
ほどでもございませんが、一向はかばかしくはお癒になりません。お医者様からは厳重に
絶対安静を申渡されました。夜は申上げたような次第ですが、日中はおとなしくお床の上....