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「絶海〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

絶海の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
桃太郎」より 著者:芥川竜之介
桃太郎はもう一度彼等を伴に、鬼が島征伐の途《みち》を急いだ。 三 鬼が島は絶海の孤島だった。が、世間の思っているように岩山ばかりだった訣《わけ》ではない。....
地球を狙う者」より 著者:海野十三
は。とうとう僕も火星の俘虜《とりこ》になってしまったようですね。しかしこのような絶海の孤島で、あなたがたのような火星の親類がたと暮していると、どうしてもそうなり....
俊寛」より 著者:菊池寛
であった西光を怨む。ひいては西光といちばん親しかった俊寛を怨む。彼らを、こうした絶海の孤島で悶えさせるのは、清盛の責任でなくして、本当は、西光が陰謀を発頭したた....
死の快走船」より 著者:大阪圭吉
であるが、永い間の海の暮しが身について忘れかねたのか、まるで大海の中のような或は絶海の孤島のような荒れ果てたこの地方の、それも海の中へ突出した船形の岬の上へ、し....
恐竜島」より 著者:海野十三
めて気持よく笑った。いつもマッチやライターが手近にある生活になれていたので、この絶海《ぜっかい》の孤島《ことう》に漂着《ひょうちゃく》しても、そんなものすぐそば....
地球要塞」より 著者:海野十三
怪放送――お化《ば》け地球事件とは? 西暦一九七〇年の夏―― 折から私は、助手のオルガ姫をつれて、絶海《ぜっかい》の孤島《ことう》クロクロ島にいた。 クロクロ島――というのは、....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
に靴墨。――ちぇっ、そんなものは沢山だ」 怪事件突発! なにしろこういう絶海の孤島も同じようなところで、まっくろになって昼夜を分かたず、激しい労働に従っ....
帝銀事件を論ず」より 著者:坂口安吾
し、どこに戦争があって、いつ戦争が終ったか、身をもってそれをハッキリ知るものは、絶海の孤島で砲煙の下から生き残ったわずかな兵隊ででもなければ、知りうるはずはない....
人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
なのであるが、ついにその二人は、島の外にある小島に隔てられて、凋んだ花の香りを、絶海の孤島から偲ぶ身になったのである。 しかし、この孤島の所在は、探鯨の死と同....
オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
証言があるんですからね。自然気の強い事も云える訳ですが僕は今始めて、舞台裏にも、絶海の孤島と云うやつがあるのを知りましたよ。所で、これだけ云ってしまえば、もうそ....
「太平洋漏水孔」漂流記」より 著者:小栗虫太郎
訊いたのである。 というのは、海に魔境ありということは未だに聴いてないからだ。絶海の孤島、といえばやはり土が要る。たいていは、大陸の中央か大峻険の奥。密林、氷....
ストリップ修学旅行」より 著者:小野佐世男
と競う女の肉体美群にかこまれて酒を酌みかわし遊ぼうというのである。それじゃまるで絶海の女護島に漂流してうれた肉体を持て余してどうしたらよかろうか、ともだえなやむ....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
四十七方マイル、人口四千人、大陸をさること最短距離一千百六十マイルあり。まことに絶海の孤島なり。よって、西方数百マイルを隔てて、はるかに雲影を望みて、所感の詩を....
不死の薬」より 著者:小川未明
、そんなら汝にその不死の薬を取りにゆくことを命ずるから、汝は東の方の海を渡って、絶海の孤島にゆき、その国の北方にある金峰仙に登って、不死の薬を取り、つつがなく帰....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
領の海豹島(露名、チュレニ島、ロッペン島)。世界に三つしかない膃肭獣の蕃殖場だ。絶海の孤島であるこの海豹島には人間のための伝馬などは二隻と用意されてあるはずもな....