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絶食
「絶食〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
絶食の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「女の決闘」より 著者:太宰治
。跡から取調べたり、周囲の人を訊問して見たりすると、女房は檻房に入れられてから、
絶食して死んだのであった。渡された食物を食わぬと思われたり、又無理に食わせられた....
「新生」より 著者:島崎藤村
るさと》なしには生きられないほど国の方にある一切のものの恋しかった時。一日二日の
絶食を思うほど旅費も乏しく心もうら悲しかった時。行けるだけの旅を行き尽して一番最....
「苦力頭の表情」より 著者:里村欣三
抱のならないことだった。だが、しかし不幸なる事に人間は霞を喰って生きる術がない。
絶食したって三日と続かない。とどのつまりは、やはり人にコキ使って貰って生きなけれ....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
あげてしまった。 まったく、力のあまりというのが、その時のことだろう。ながい、
絶食と塩分の枯痩とで、そのゴリラは骨と皮になっていた。それにしても、この私とても....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
分だと思って、食糧として弁当を一日分と少ししか持たなかった。もちろん一日や二日は
絶食しても歩ける自信はあった。しかしこの湿気の多い風と雪は、信州の山では完全な防....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
アナタは本統の牧師であったら嘘を言わんで下さい。嘘を言って私を此上困らすと、私は
絶食して死んでアナタの子々孫々にかけてタタリますぞ」 「私はなんの為にサダを殺す....
「地図をながめて」より 著者:寺田寅彦
かされたり、食糧欠乏の難場で肝心の貯蔵所をこの「山のおじさん」に略奪されて二三日
絶食した人もある。道を求めて滝壺に落ちて危うく助かった人もある。暴風にテントを飛....
「夢の図」より 著者:豊島与志雄
それが、このうちの坊やである。――つい近頃、腸を病んで、長い間ねていて、殆んど
絶食同様の療法をしていた。そして漸く、おまじりを少量許された時、その喜びはどんな....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
生命の力とその闘争、それがジャン・クリストフの生涯を彩《いろど》るものであった。
絶食を余儀なくせらるるまでの貧困、愛する人々の死より来る無惨なる悲哀、愚昧《ぐま....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
てストライキを左翼の暴力だと言って非難されていたが、しかし、ガンヂーの非協力や、
絶食は、先生も認めていられたようだ。僕はそれと同じ意味でストライキをやりたいと思....
「四国遍路日記」より 著者:種田山頭火
で寝る、犬に嗅ぎ出されて困った、ろくろく睡れなかった、鼠に米袋をかじられた、――
絶食野宿はつらいものである。 十一月十七日 曇――時雨、行程四里、川口在善根宿....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
り、そのほか毎週の断食あり。水曜日と金曜日これなり。これを断食と称するも、決して
絶食するの謂にあらず、ただ生肉を食せざるのみ。なお、わが国の精進潔斎というがごと....
「女の決闘」より 著者:オイレンベルクヘルベルト
。跡から取調べたり、周囲の人を訊問して見たりすると、女房は檻房に入れられてから、
絶食して死んだのであった。渡された食物に手を付けなかったり、また無理に食わせられ....
「グーセフ」より 著者:神西清
てやる。穴蔵に叩き込んで見ろ、一里も先から聞えるような大声を出してやる。それとも
絶食して死んで、奴らの後暗い良心を一層重苦しくしてやる。殺して見ろ、幽霊になって....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
向って去り、半成牡も去り、そうして、かの絶倫なる諸王、ブル中の英雄たちも、不眠と
絶食と間断なき性交とに、疲労困憊の極は、へとへとによろよろになってようやくに後か....