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絹本
「絹本〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
絹本の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
軸と申すと、書画のあの軸でござるか」 「へえい」 「品物は何でござる」 「雪舟の
絹本でござりました」 「雪舟と申すとなかなか得がたい品じゃが、家宝ででもござった....
「道標」より 著者:宮本百合子
いた日本のある漫画家も、支那靴をはいた足で鬼を踏まえている鍾馗《しょうき》の大幅
絹本を出品したりもしている。その墨絵は伸子に五月節句の贈りもののようにしか見えな....
「夏目漱石先生の追憶」より 著者:寺田寅彦
してついつい絵も書も一枚ももらわないでいたら、いつか先生からわざわざ手紙を添えて
絹本に漢詩を書いたのを贈られた。千駄木時代の絵はがきのほかにはこれが唯一の形見に....
「百姓弥之助の話」より 著者:中里介山
でついつい延び延びになってるうちに七八年位は経過してしまう、全唐紙の大物もあれば
絹本もあるし半切もあれば扇面も色紙も短冊もみんなごっちゃに、封を切ったのと切らな....
「けむりを吐かぬ煙突」より 著者:夢野久作
右の手袋の釦をシッカリとかけ直していたように思う。……何故ともなしに……そうして
絹本を表装した分厚い画帳を恐る恐る繰り拡げていたように思う。 それは歴史画の巨....
「美の日本的源泉」より 著者:高村光太郎
である。此全画は又「二十五菩薩来迎図」とも称せられ、恵心僧都の筆という伝説のある
絹本の大幅三幅に収められた一つの構図である。もとよりその全体を目前にしなければ説....
「絹と紙の話と師弟の間柄の話」より 著者:上村松園
いようなものも出来ます。そこに何とも言えない紙本の味があると言えます。 この、
絹本よりは紙本、生絹よりは涸らした絹、どうさ引よりは湯引、という関係がある種の柔....
「双語」より 著者:上村松園
ているのがいいと思います。 それは必ずしも大努力を払ったものばかりとも限らず、
絹本もあったり紙本もあったり、形なども一様でなく、随意に自由にある方がよいと思い....
「最初の出品画」より 著者:上村松園
季美人図」が出来上ったのである。 「四季美人図」というのは、幅二尺五寸、竪五尺の
絹本に四人の女性人物が描かれてあり、それぞれ春夏秋冬の一時季を表わしている、とい....
「明治懐顧」より 著者:上村松園
秋の二回、鈴木派の合同(百年、松年)画会が、同じ牡丹畑で開かれました。この時には
絹本に描いたりしたものでした。前にも申した通り月次会には大抵紙本でしたが、この大....
「古い記憶を辿って」より 著者:上村松園
に童子のいる絵を描かれました。私はその時、〈月下美人〉という、尺八寸位の大きさの
絹本に、勾欄のところに美人がいる絵を描いて出しました。それが、一等褒状になりまし....