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継嗣
「継嗣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
継嗣の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「天主閣の音」より 著者:国枝史郎
享保元年のことであったが、七代の将軍家継が僅八歳で薨去した。そこで起こったのが
継嗣問題で紀州吉宗を立てようとするものと、尾州継友を迎えようとするものと、柳営の....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
戸。紀州と一橋。幕府内の有司と有司。その結果は神奈川条約調印の是非と、徳川世子の
継嗣問題とにからんであらわれて来た。しかもそれらは大きな抗争の序幕であったに過ぎ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
防禦指揮の重職にある慶喜の面目を踏みつぶすにもひとしい。遠くは紀州と一橋との将軍
継嗣問題以来、苦しい反目を続けて来た幕府の内部は、ここにもその内訌の消息を語って....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
じた人が欲しいというので、本皓は令図を同藩の医|小野道秀の許へ養子に遣って、別に
継嗣を求めた。 この時|根津に茗荷屋という旅店があった。その主人|稲垣清蔵は鳥....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
うであります。 十三代の将軍が、わずかに三十五歳で亡くなった後に、幕府では例の
継嗣《けいし》問題で騒ぎました。その揚句《あげく》に紀州から迎えられたのが十四代....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
けなくなったのは五代|継友《つぐとも》あたりからのこと。それは例の徳川八代将軍の
継嗣問題《あとつぎもんだい》で、当然、入って将軍となるべく予想していた尾州家が、....
「源氏物語」より 著者:紫式部
在を無視されておいでになる古い親王がおいでになった。母方なども高い貴族で、帝の御
継嗣におなりになってもよい御資格の備わった方であったが、時代が移って、反対側へ政....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
って上京したということも、父から直接聞かされていたのではなかった。これは大木氏の
継嗣であった遠吉伯の手で、先代伯爵の東京遷都建白等について、その前後の経緯を纏め....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
法科に入学させてくだされたく、行すえは弁護士。 二女のジャックリイヌ ――伯爵の
継嗣《あととり》にお嫁《かたづ》け下さい。 三男のアンリ ――海軍士官学校へ。 ....
「尊攘戦略史」より 著者:服部之総
けである。とまれそのため天保以降彼の手で「京都手入」が創始された。 後年将軍家
継嗣問題を挾んで水幕の反目最もはなはだしかった。しかも他方幕閣は和親さえあるに今....
「三国志」より 著者:吉川英治
殺したら、天下に外聞が悪いというのである。 まだ、口には出さないが、そのため、
継嗣の争いや閨閥の内輪事が、世間へもれることも極力さけようと努めているらしい。総....