継承[語句情報] »
継承
「継承〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
継承の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「富士」より 著者:岡本かの子
の麓の地に蔓《はびこ》ったその宗家の娘であった。祖先の水無瀬女から何代か数知れぬ
継承の間に、宗家は衰え派出した分家、また分家の方が栄えた。どういうわけであろう。....
「水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
深く自ら任じ、常に万葉集を講じて、日本民族の思想感情における、正しき伝統を解得し
継承し、よってもって現時の文明にいささか貢献するところあらんと期する身が、この醜....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
めた。ラッセル(私は氏の文章を一度も読んだことがないけれども)もまたベルグソンを
継承して、この言葉の正当な使用を心懸けているように見える。 本能とは大自然の持....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
に吾人の注意を引く二つの部類がある、その一は吾人今日の文化の重要な部分をそこから
継承した諸国民のものであり、その二は高級な理解力と考察の深さをもった他の民族のそ....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
って、その絶対は相対的なものである。 まず第一に記憶すべきは、道教はその正統の
継承者禅道と同じく、南方シナ精神の個人的傾向を表わしていて、儒教という姿で現われ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
んだ。それにまだ遺産相続の手続がされていない。つまり、この館は未だもって、正統の
継承者旗太郎の手中には落ちていないのだよ」
「こりゃ驚いた」検事はペンを抛り出し....
「共軛回転弾」より 著者:海野十三
乗じて、金博士の最近の発明兵器を調べておいてやろうと、たちまちチーア卿は先祖から
継承の海賊眼を炯々と輝かし、そこらをごそごそやりだしたことである。 おどろいた....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
現代語の駆使によって、一風独特の劇的対話を案出した久保田万太郎をもって「雄弁」の
継承者と見るほかはありますまい。 そして、序ながら、現代の「雄弁」を代表するか....
「役者の一生」より 著者:折口信夫
団次の芸を移しているので、つまり写実的な生世話な狂言が多いのだが、それを源之助が
継承したのである。そして源之助は、自分の柄に合わないものまで随分している。切られ....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
べきことを予想していたのであった。 清衡の子基衡は、父の富と勢いとをそのままに
継承して、相変らず奥羽に割拠していたのであった。彼は父の中尊寺に倣ってその近傍に....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
否定するために証人台に立たねばならなかった。そのすこし後に、エセックスは、王座の
継承権が侍史によって、スペインに売り渡されているという作り話を持ちだした。すると....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
は倭詩になってくる。このようにして名称の上では一旦できてしまった和歌という名称が
継承されたけれども、宮廷の実情は、歌の伝承を意味するのではなくなってしまって、漢....
「旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
の済度の手から漏れて、その妙味を味わうことなく、太古以来の祖先の遺風をそのままに
継承して、屠殺肉食敢えて忌むところがなかったのである。しかもなお室町時代から戦国....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
、上方地方のいわゆるシュクの或る者の主張する如く、後世のシュクになってその祖業を
継承しているものもないと言われぬが、いわゆる御坊はその名の如く、三昧聖と云われた....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
)及びファルツ戦争(一六八九―九七年)に於てはその数甚だ少なかった。スペイン王位
継承戦争(一七〇一―一四年)には三回だけ大会戦があったけれども戦争の運命に作用す....