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継起
「継起〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
継起の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
二線の乖離的《かいりてき》対立が明晰《めいせき》に意識され、横縞にあっては一線の
継起的《けいきてき》連続が判明に意識されるのである。すなわち縦縞の方が二元性の把....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
非文学的なものはない)の常識的な連想であるか、ひどい時になると常識用語の習慣的な
継起(之ほど非詩的な連想はあるまい)であるかだ。之はもうスタイルではなくて、美文....
「映画芸術」より 著者:寺田寅彦
方を「打てば響くごとし」と評してあるが、試みに映画の一場面にこの二つのショットを
継起せしめたと想像すれば、その観客に与える印象はおそらく打てば響くがごとくである....
「災難雑考」より 著者:寺田寅彦
さんあるらしいと思わせるのは時によると実に頻繁に新聞で報ぜられる飛行機墜落事故の
継起である。もっとも非常時の陸海軍では民間飛行の場合などとちがって軍機の制約から....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
係の事情、法制関係、政治事情は、夫々に於て又相互の連関に於て、過去からの歴史的な
継起と発展との連鎖を引きずっている。現在のこうした経済的政治的条件は、過去の歴史....
「かれいの贈物」より 著者:九鬼周造
ておいたのである。 村上はその晩、寐ながらこんなことを考えた。偶然の戯れだな。
継起的偶然という奴だな。「かれいの贈物」という同一の事項が偶然に
継起的に繰返され....
「厄年と etc.」より 著者:寺田寅彦
しかしそれほど偶然的でない色々な災難の源を奥へ奥へ捜って行った時に、意外な事柄の
継起によってそれが厄年前後における当人の精神的危機と一縷の関係をもっている事を発....
「空間概念の分析」より 著者:戸坂潤
分析。 場処この延長を有つもののことであるのを発見することが出来る(意識の内に
継起すると云うことの出来るようなものは、たといそれが経験的であるにしても――例え....
「カントと現代の科学」より 著者:戸坂潤
リオリテートの二種を厳に区別せねばならぬ。 空間表象と同じく時間表象に就いても
継起するものから区別された時間的な規定、あらゆる出来事の不変な基礎となる時間のア....
「現代美学の危機と映画理論」より 著者:中井正一
かし、今や、プルースト、ピランデルロが示すように、「人格」なるものは、時々刻々に
継起する「自我群」に分割されて、他人にも伝えられず、自分にも捉えられない自我が、....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
婚及び三婚を含んで――生ずるならば、死亡による世代の推移に比較してこれらの世代の
継起が早く繰返されれば繰返されるほど、増加はいよいよ急速となることは、明かである....
「二十六夜」より 著者:宮沢賢治
悪業、挙げて数うるなし。悪業を以ての故《ゆえ》に、更《さら》に又諸の悪業を作る。
継起《けいき》して遂《つい》に竟《おわ》ることなし。昼は則ち日光を懼《おそ》れ又....
「慶応義塾の記」より 著者:福沢諭吉
の難きとを察すべし。その後、大槻|玄沢《げんたく》、宇田川|槐園《かいえん》等|
継起《けいき》し、降りて天保弘化の際にいたり、宇田川|榛斎《しんさい》父子、坪井....
「停車場で感じたこと」より 著者:和辻哲郎
でいるようにも思えた。すべての条件が最後の瞬間を導き出すように整然たる秩序の内に
継起したようにも感じられた。そうして私は自分を鞭打った。私は自分の運命を愛してい....