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続け様
「続け様〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
続け様の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「火の鳥」より 著者:太宰治
笑った。 「ウイスキイは、」 「なんでもいい。普通のものでいいのだ。」 六杯、
続け様《ざま》に、のんだ。 「おつよいのね。」 女が、両側に坐っていた。 「そ....
「永日小品」より 著者:夏目漱石
蘭西語を話しますかと聞いた。いいやと答えようとする舌先を遮《さえぎ》って、二三句
続け様《ざま》に、滑《なめ》らかな南の方の言葉を使った。こういう骨の勝った咽喉《....
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
に繊《ほそ》い手を出してわんと云えという。わんと云えばまたわんと云えと云う。犬は
続け様にわんと云う。女は片頬《かたほ》に笑《えみ》を含む。犬はわんと云い、わんと....
「薤露行」より 著者:夏目漱石
がるる身は果報なり。カメロットに足は向くまじ」 「美しき少女! 美しき少女!」と
続け様に叫んでギニヴィアは薄き履《くつ》に三たび石の床《ゆか》を踏みならす。肩に....
「党生活者」より 著者:小林多喜二
ておいた。 一時に丁度十五分前、彼はいきなり大声をあげて、ビラを力一杯、そして
続け様に投げ上げた。――「大量馘首絶対反対だ!」「ストライキで反対せ!」……あと....
「趣味の遺伝」より 著者:夏目漱石
夫婦が共謀して主君のダンカンを寝室の中で殺す。殺してしまうや否《いな》や門の戸を
続け様《ざま》に敲《たた》くものがある。すると門番が敲くは敲くはと云いながら出て....
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
婆々の影が、蚊帳の前を真暗な空の高い処で見えなくなる、――とやがてだ。 二三度
続け様に、水道尻居まわりの屋根近な、低い処で、鴉が啼いた。夜烏も大引けの暗夜だろ....
「弟子」より 著者:中島敦
を掴《つか》み、右手の拳《こぶし》をしたたか横面《よこつら》に飛ばした。二つ三つ
続け様に喰《くら》わしてから手を離すと、相手は意気地なく倒《たお》れた。呆気《あ....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
んだと見えらあ。物の小半時も聞かされちゃ、噛み殺して居た欠伸の御葬いが鼻の孔から
続け様に出やがらあな。業腹だから斯う云ってくれた――待てよ斯う云ったんだ。 「旦....
「神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
しい隅田のご前にも、裏を見られないものでもない。それにさ、幸福というものは、そう
続け様に求めても、そう
続け様に来るものではない。うかうか図に乗って逢いに行って、....
「木の子説法」より 著者:泉鏡花
一言いったきり、一樹が熟と凝視めて、見る見る顔の色がかわるとともに、二度ばかり
続け様に、胸を撫でて目をおさえた。 先を急ぐ。……狂言はただあら筋を言おう。舞....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
からその固有な制限を取り除こうと思っていると答えていた。彼がパスカル研究の論文を
続け様に発表して新鮮な設題と美文を以て人を驚かせたのも、実質は必ずしもパスカルに....
「恩人」より 著者:豊島与志雄
てか知らないでか、叔父はやはりじっと風景画に眼を据えていた。一つのソナタを終えて
続け様に、も一つのソナタに進んだ時、叔父の顔にかすかな痙攣が見えた。それが彼の心....
「一寸怪」より 著者:泉鏡花
が、その人の父が其処の屋敷に住んだところ、半年ばかりというものは不思議な出来事が
続け様で、発端は五月頃、庭へ五六輪、菖蒲が咲ていたそうでその花を一朝奇麗にもぎっ....
「不在地主」より 著者:小林多喜二
振りながら、一直線に村道から市街地に入ってきた。入口から、お客を呼ぶための警笛を
続け様にならした。それが静かな市街地全体に響き渡った。――※の雑貨店から、ガラガ....