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「綟〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

綟の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ルルとミミ」より 著者:とだけん
たちは、みんなこう云って、方々から花を取ってきてミミに遣りました。ミミは草の葉を《よ》り合わせた糸に、その花を一つ一つつなぎまして、長い長い花の鎖にしてゆきま....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
ったのだ。 吾輩……アンポンタン・ポカンはここに於て立ち上った。奮然として腕にをかけた。猛然、畢生の心血を傾注した最高等の探偵術を応用しつつ、無限の時空に亘....
半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
花にはまだ早い、山田|小田の紫雲英、残の菜の花、並木の随処に相触れては、狩野川が子を張って青く流れた。雲雀は石山に高く囀って、鼓草の綿がタイヤの煽に散った。四....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
か、とじろじろと睨廻わす。 もう一人、袷の引解きらしい、汚れた縞の単衣ものに、れの三尺で、頬被りした、ずんぐり肥った赤ら顔の兄哥が一人、のっそり腕組をして....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
吹かれるとその風が葉面に当たってその葉を一方に押しやる。そうするとその長い葉鞘が《よ》れてこの葉がこんな姿勢をとるのである。風が東から来ればその葉は揃って西を....
雪柳」より 著者:泉鏡花
陰が籠って湿っぽい、と云う中にも、掻巻の袖には枕が包まれ、布団の綴糸に、待人の紙が結ばっていそうだし、取残した簾の目から鬢櫛が落ちて来そうで、どうやら翠の帳、....
元八まん」より 著者:永井荷風
ひとしきり風の鎮る時刻になったせいであろう。赤塗の自転車に乗った電報配達人が綱を《よ》っている男女の姿を見て、道をきいていたが、分らないらしい様子で、それなり....
性に眼覚める頃」より 著者:室生犀星
の種類であったのか、ともかく、彼女の厚い脣もとから鼻すじへかけて、深い微笑の皺がれこんだ事は実際であった。それと同時にいきなり柴折戸のところへやってくるので、....
童話」より 著者:室生犀星
山の上に向けた。遠い山の前に近い山があった。遠い山に歯のような皓い縄のように雪がれかかり、前の山は暗い茜にそまって秋のままの姿だった。姉はそれらの景色と弟とが....
春泥」より 著者:久保田万太郎
ゝしろものよ。」 「けど、それよか、あきらめたんじゃァないだろうか?」田代は話のをもどした。 「何を?」 「いゝえ、あたしたちを。――引っ張ろうとはしたものゝ....