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綱紀
「綱紀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
綱紀の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「煙管」より 著者:芥川竜之介
した煙管《きせる》である。
前田家は、幕府の制度によると、五世《ごせ》、加賀守
綱紀《かがのかみつなのり》以来、大廊下詰《おおろうかづめ》で、席次は、世々|尾紀....
「路傍の草」より 著者:寺田寅彦
過失の多くはここから来る。鉄道や飛行機の故障などもこういう種類に属するのが多い。
綱紀紊乱風俗廃頽などという現象も多くはこれに似た事に帰因する。うっかりこの下手な....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
、武内氏の身辺に、××で×××がいなければならなくなるわけで、問題は警視庁全般の
綱紀問題にまで拡大しそうだと見られている。で之は決して武内某氏だけの問題ではなく....
「日本天変地異記」より 著者:田中貢太郎
時時皇居も焼いた。その火は失火もあるが盗賊が掠奪のための放火もあった。その盗賊は
綱紀の緩んだのに乗じて京都の内外に横行した。袴垂、鬼童、茨木、一条戻橋の鬼なども....
「現代美学の危機と映画理論」より 著者:中井正一
と理性の中間者として、体系的秩序の中に構成され、自我の人格の秩序と関連して自らの
綱紀をもっていた。 しかし、今や、プルースト、ピランデルロが示すように、「人格....
「役人の頭」より 著者:末弘厳太郎
つらくあたる。われわれは毎日そういういやなうわさを耳にします。そうして上役人は「
綱紀粛正」とか称して下役人をしばったり督励しようとしているといううわさを耳にしま....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
まあ、御奉行様が、左様なことを――」
「奉行も、老中も――益満の申す如く、徳川の
綱紀は、乱れて来ているらしい」
「妾――お兄様、幾度死のうかと、決心しましたか知....
「魔像」より 著者:林不忘
を片付ける、急に忙しそうに書類などをめくり出す――一時的だが、咳払い一つで立派に
綱紀粛正《こうきしゅくせい》の目的を達していた。とりわけこの近藤相模守茂郷は三十....
「映画のもつ文法」より 著者:中井正一
としつつある。ここにも、また、新たな結晶軸を求めつつある人類の生成物が、何かその
綱紀を創りつつある。 人類の悩みといっているものは、往々、この新たな秩序を求め....
「道鏡皇胤論について」より 著者:喜田貞吉
さるべきものではないのである。かの平将門が関東で割拠独立を図ったのは、当時朝廷の
綱紀が甚だしく弛緩して、中央政府の威令が遠方に及ばぬ様な、至って混乱した時代であ....
「西航日録」より 著者:井上円了
強基、電気応用驚耳目、器械工夫競新奇、実業已能凌万国、文芸又足圧四陲、政治平等定
綱紀、人民同等無尊卑、汽車未設上中下、学校豈分官公私、斯邦前途誰得想、恐有震動世....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
んば、市民の生活に大なる損害であると思うた。で即刻一大整理に着手した。 市長が
綱紀粛正を宣言すると同時に、第一反対の声を挙げたものは土木課であった。土木課は実....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
視を糾弾するのが、不信任案賛成の第五の理由であります。 第六点は、道義の昂揚、
綱紀粛正の面から吉田内閣を弾劾し、不信任案に賛成せんとするものであります。吉田総....
「三国志」より 著者:吉川英治
も皇叔に居、みだりに典郡の階に当り、職将軍の列に係る。 伏して観る、朝廷|陵替、
綱紀崩擢、群雄国に乱るの時、悪党君をあざむくの日にあたりて、備、心肺ともに酸く、....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
臣の意が、さしずめ、そこに帰したのだろう。 世上への外聞もまずい。 内には、
綱紀の頽廃を招こう。 従来とて、高時の風狂的発作は一再でないが、おちついた後は....