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「綴る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

綴るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
る思想が籠《こ》もっておって、われわれが心のままをジョン・バンヤンがやったように綴ることができるならば、それが第一等の立派な文学であります。カーライルのいったと....
失楽園殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
羅綿の樹下衆車苑に遊ぶの様を唱い始めたり。その聴き去るに難き美しさは、この一書を綴るの労を厭わぬほどにして、正に宝積経や源信僧都の往生要集の如きは、到底比すべく....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
特殊な意味を盛り、雑多な意味を除去することなしには用いることを肯んじない。散文を綴る人は前者であり、詩に行く人は後者である。詩人とは、その表現の材料を、即ち言葉....
地獄の使者」より 著者:海野十三
最後まで話を聞いた上にしたまえと勧めた。話はようやく終りとなった。 弾丸が綴る言葉 「さあ、もう何でも質問していいよ」 帆村は、途中で八雲助手の持って来....
空中漂流一週間」より 著者:海野十三
そこに田毎大尉や戸川中尉の顔があったので、びっくりした。それからの歓喜は、ここに綴るまでもないが、彼ののっていた気球の下りたところは、不思議にも実に七日前に離陸....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
又保存の為めにも都合がよいので、特に之を選んだ次第である。敲音を以て一字ずつ書き綴るのは煩わしきに過ぎ、又|入神状態に於て口で喋るのは、その全部を保存し難く、又....
稚子法師」より 著者:国枝史郎
の憂などは更に無かった。 しかし此儘彼の生活が平穏無事に過ぎ行くとしたら物語に綴る必要は無い。果然意外の災難が彼の一家に降って湧いた。 「近頃不思議の人攫いが....
最小人間の怪」より 著者:海野十三
この秘話をしてくれたN博士も、先々月この世を去った。今は、博士の許可を得ることなしに、ちょっぴり書き綴るわけだが、N博士の霊魂なるものがあらば、にがい顔をするかもしれない。 以下....
仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
。……で、わしは先刻からこの三十文字を、いろいろに考えて綴り合わせてみたが、こう綴るのが正しいらしい……ともかくも意味をなすよ『淀屋の財宝は代々荏原屋敷に有りて....
銀三十枚」より 著者:国枝史郎
びましょう」 事実私はその貨幣にも、貨幣の紋章にも興味があった。そうして物語に綴るとしても、何かそういう貨幣のような、物的参考があるということは、確実性を現わ....
ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
ているのではない、ともすれば弱くなりがちな自分の勇気をかきと云って聞かせるために綴るのだ。 私は素朴な両親にそだてられた。彼らは何ごとに依らず物ごとを信じ切っ....
この握りめし」より 著者:岸田国士
型通りの戸籍調べをしたにはしたのだが、別段、自分がなにをそれ以上にしたか、報告に綴るほどのことはなにもしていないのに気がついた。 それどころか、昨夜、この宿に....
書籍の風俗」より 著者:恩地孝四郎
たが、綴本形式になってからはまるで変った形式となった。即ち袋綴じであって、截口が綴る方にある、西洋の逆態である。西洋と東洋とは、いろいろなものが逆であるが、本も....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
てた。 術をもって対すれば、俳優何するものぞ。ただしその頃は、私に台本、戯曲を綴る気があった。ふと、演出にあたって、劇中の立女形に扮するものを、路之助として、....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
を楽しみ、男らしいあらゆるスポーツを嗜んだ。ラテン語も正しく書くし、英語も美しく綴ることができた。もし貴族の気質にそんなにも生まれついていなかったならきっと学者....