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綴れ
「綴れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
綴れの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蘭学事始」より 著者:菊池寛
託しては、我本意も通じがたく、やむことなく拙陋《せつろう》を顧みずして、自ら書き
綴れり。その中に精密の微義もあるべしと思えるところも、解しがたきところは強いて解....
「火星兵団」より 著者:海野十三
、声のする方を眺めたのであった。
その時の彼の驚きといったら、言葉にも文字にも
綴れない。
千二のいるところから、ものの二十メートルとは離れていないところに、....
「探偵小説アルセーヌ・ルパン」より 著者:婦人文化研究会
来た。部屋の窓には大きな鎧戸がある外に鉄の格子が張ってあった。そして中に十二枚の
綴れの錦が陳列されてあった。 錦というのは、ウイリアム征服王に従って来た武士の....
「アーニイ・パイルの前に立ちて」より 著者:小林一三
米国一新聞の青年記者の姓名である。彼は不幸にして海戦のさ中に戦死した。然し、彼の
綴れる通信記事は、全米を風靡して好評を博したのである。米国各新聞社から派遣せられ....
「痀女抄録」より 著者:矢田津世子
寿女は大袈裟に蹣跚けて隣りの枠台に手をつき、胡粉皿がひっくりかえった。写しかけの
綴れの布に白い絵具がべっとりと流れ、連之助は、呆然と顔を上げて、寿女を見た。 ....
「秋の修善寺」より 著者:岡本綺堂
この時、この場合、何人も恍として鎌倉時代の人となるであろう。これを雨月物語式に
綴れば、範頼の亡霊がここへ現れて、「汝、見よ。源氏の運も久しからじ」などと、恐ろ....
「古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
夢みる心の幻想である。大切にしまってある原本曼陀羅を調べて見ると、麻糸と絹糸との
綴れ織りであったという。すなわち蓮糸で織ったということは嘘なのである。しかし蓮糸....