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「綺麗さっぱり〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

綺麗さっぱりの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
星座」より 著者:有島武郎
はおもしろい所だと思うよ。室蘭《むろらん》か、函館《はこだて》まで来る間に、俺は綺麗さっぱり北海道と今までの生活とに別れたいと思って、北海道の土のこびりついてい....
十二月八日」より 著者:太宰治
たと言って居られた。佐藤さんも、堤さんも、いままで髪を長く伸ばして居られたのに、綺麗さっぱりと坊主頭になって、まあほんとに学生のお方も大変なのだ、と感慨が深かっ....
風の便り」より 著者:太宰治
るうちに、私はあなたに対して二十年間持ちつづけて来た熱狂的な不快な程のあこがれが綺麗さっぱりと洗われてしまっているのに気が附きました。胸の中が、空《から》のガラ....
文七元結」より 著者:三遊亭円朝
長「へえ私《わっち》共の身の上でごぜえやすから百両《いっぽん》もあればすっかり綺麗さっぱりになるんで」 内儀「百両《ひゃくりょう》で宜《い》いのかえ」 長....
根岸お行の松 因果塚の由来」より 著者:三遊亭円朝
、今日のとこは見逃しておいておくんなさい、私もまたお嬢さんをお諭《さと》し申して綺麗さっぱり諦らめるようにするからねえ、決してお前さんの面《かお》は潰さないから....
真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
小紋の寝衣《ねまき》を着て、涙をボロ/\翻《こぼ》して、私が悪いのだから元の様に綺麗さっぱりとあかの他人になって交際《つきあ》います、又月々幾ら送りますから姉だ....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ネベルグ事件とそれ以後のものを、二つに区分して見給え。僕の持っているあの逆説が、綺麗さっぱりと消えてしまうじゃないか。つまり、風精は水神のいたのを知って、それを....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
と引受けて下さるのだから、この上我々に迷惑をかけて、徒に自分の不利益を計るより、綺麗さっぱりと白状して終おうじゃないか」 佐藤司法主任や根岸刑事は、ジリ/\と....
般若心経講義」より 著者:高神覚昇
、塵や垢のないようにしておきたいものです。けだし「無所得」の境地というのは、心を綺麗さっぱりと片づけておくことです。化粧しておくことです。整頓している座敷、それ....
残されたる江戸」より 著者:柴田流星
ぬのを惜しみも悔みもせず、半歳の勤労に酬いられた所得を、日の出から日の入りまでに綺麗さっぱりにしてしまって、寧ろ宵越しの銭を残さぬ清廉、上方の人に言わしたら「阿....
二つの短い話」より 著者:ケネディパトリック
、ジェラルド太守は不図彼女から顔をそむけ、何か言葉を称えました。瞬く間に彼の姿は綺麗さっぱり見えなくなり、部屋の中には一羽の可愛い金翅雀が飛び廻っています。 ....
決闘」より 著者:神西清
に身寄りも、金も、働く腕もないとしたら……。」 「なあに、そんなら五百ルーブリで綺麗さっぱりと行くか、さもなきゃ月二十五ルーブリの仕送りで行くか、それで文句なし....
死の接吻」より 著者:小酒井不木
とが一ばん当を得て居るように思われた。尤も、敏子に対する腹癒せの感情も手伝った。綺麗さっぱりとはねつけられた返礼としては正に屈竟の手段であらねばならぬ。 こう....
活人形」より 著者:泉鏡花
処を見せびらかし、「いかにも承知は致したが、まだ不可ません。なにしてしまったら、綺麗さっぱりとお返し申そうまずそれまでは、とまた懐へ納め、頤を撫でている。「お録....
マリ・デル」より 著者:神西清
とも、もう忘れたのかい?」 「さ、寝床へいらっしゃいよ。向うへ行って、そんな事は綺麗さっぱりと夢に流しておしまいなさいよ。」 「僕を酔払い扱いにしようってんだな....