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総
「総〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
総の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
けはいで、息のつまったような笑い声を立てる。――猪熊《いのくま》の爺《おじ》は、
総身《そうみ》をわなわなふるわせながら、まだ生きているという事実を確かめたいため....
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
それは又お鈴が恐れていたお芳の兄も同じことだった。お芳は千円の手切れ金を貰い、上
総《かずさ》の或海岸にある両親の家へ帰った上、月々文太郎の養育料として若干の金を....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
ま》しく赤かったので、思わず金切声をあげながら、その声でやっと我に返りましたが、
総身はびっしょり冷汗《ひやあせ》で、胸さえまるで早鐘をつくように躍っていたとか申....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
はどれも多少|可笑《おか》しいところを見ると、あるいはあらゆる大男|並《なみ》に
総身《そうみ》に智慧《ちえ》が廻り兼ねと言う趣《おもむき》があったのかも知れませ....
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
手は誰がなったな?」
「御側役《おそばやく》平田喜太夫殿《ひらたきだいふどの》の
総領《そうりょう》、多門《たもん》と申すものでございました。」
「その試合に数馬....
「蜃気楼」より 著者:芥川竜之介
めていた。海はどこを見てもまっ暗だった。僕は彼是《かれこれ》十年|前《ぜん》、上
総《かずさ》の或海岸に滞在していたことを思い出した。同時に又そこに一しょにいた或....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
ように、円いと一図に信じているのに過ぎない。なぜ円いかと問いつめて見れば、上愚は
総理大臣から下愚は腰弁に至る迄、説明の出来ないことは事実である。
次ぎにもう一....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
んげん》、分けては日吉山王《ひよしさんおう》、王子《おうじ》の眷属《けんぞく》、
総じては上《かみ》は梵天帝釈《ぼんてんたいしゃく》、下《しも》は堅牢地神《けんろ....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
うじ》を見つめている。顔には、何の感情も浮んでいない。
所が、ある夜、十五日の
総出仕が二三日の中に迫った時の事である。修理は突然宇左衛門をよびよせて、人払いの....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
て歩いて行った。気候は海へはいるには涼し過ぎるのに違いなかった。けれども僕等は上
総《かずさ》の海に、――と言うよりもむしろ暮れかかった夏に未練《みれん》を持って....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
《きゅうばつ》を蒙るのも、それがしひとりにきわまりました。罪を罪と知るものには、
総じて罰と贖《あがな》いとが、ひとつに天から下るものでござる。」――「さまよえる....
「小杉未醒氏」より 著者:芥川竜之介
序ながら書き加えるが、小杉氏は詩にも堪能である。が、何でも五言絶句ばかりが、
総計十首か十五首しかない。その点は僕によく似ている。しかし出来映えを考えれば、或....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
査につきて科学上の顧問となり、年俸三百ポンドをもらった。 一八三五年の初めに、
総理大臣サー・ロバート・ピールは皇室費からファラデーに年金、こんな人には無論年金....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
しい。 しかし、この妖術をかけられた地方につきまとう主領の精霊で、空中の魔力の
総大将とおぼしいのは、首の無い騎士の亡霊である。ある人たちのいうのには、これはヘ....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
が出来ぬわれわれは、ひとの生命を尊重せざるを得ないのだ。戸籍よ、役場という殿堂を
総轄する輝ける神よ、われは汝に礼拝す。汝は自然よりも強し、ああ。 七月三日――....