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総国
「総国〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
総国の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
》違いの怪談ばなしがよかろうと云うお勧めにつきまして、名題を真景累ヶ淵と申し、下
総国《しもふさのくに》羽生村《はにゅうむら》と申す処の、累《かさね》の後日のお話....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ので、その方角を見定めるのはいよいよ困難であるが、ともかくも「御仕置例書」には下
総国《しもうさのくに》新石下村《しんいししたむら》とある。寛延元年九月十三日夜の....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
二癖もある正体が読めて来た。経歴の一端も分かった。爺さん姓は関名は寛、天保元年上
総国に生れた。貧苦の中から志を立て、佐倉佐藤泰然の門に入って医学を修め、最初銚子....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
したが、何うしても盗賊の行方が分りません。此の後明治十一年七月十日、千葉県下|下
総国野田宿なる太田屋という宿屋へ泊り合せて、図らずも橋本幸三郎が奧木佐十郎と云う....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
しゃい」 高部はまたも竜之助の肩をこづき立てましたから、竜之助が、 「生国は下
総国、猿島郡《さしまごおり》」 と何のつもりか出鱈目《でたらめ》のところを述べる....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
隊は金の御幣を守護して、とうとう三田の薩州屋敷へ乗込んでしまいました。 四 下
総国小金《しもうさのくにこがね》ヶ|原《はら》では、このごろ妙なことが流行《はや....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
下総に海上郡があり、即ち利根川の海に注ぐあたりであるが、この東歌で、「右一首、上
総国の歌」とあるのは、古え上総にも海上郡があり、今市原郡に合併せられた、その海上....
「累物語」より 著者:田中貢太郎
、皆、おれがいっしょにして、持ってやる、それまで我慢しな」 と云った。そこは下
総国岡田郡羽生村であった。 「そう、それじゃ」 累は牛のようにのそのそと歩きだ....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
だということが出来た。その間特に可愛がった弟子に金子市之丞という若者があった。下
総国|葛飾郡流山在の郷士の伜で、父藤九郎は快男子、赤格子九郎右衛門と義兄弟を結び....
「岩魚」より 著者:佐藤垢石
することの不可能であるを知って、江戸城を脱け出し、金|櫃に似た数個の箱を運んで上
総国行徳地先から舟に乗って家来十人ばかりと共に所領の上州群馬郡三の倉の邸へ志し、....
「わが童心」より 著者:佐藤垢石
冬は灰色の浮雲が、その地平線に吸い込まれて行った。 上州の東南地方から武州、下
総国かけて一望、眼を遮るもののない大平野である。一つの小山もなく、青い田と畑が、....
「利根の尺鮎」より 著者:佐藤垢石
冷水に浸った母と姉の脛が真紅に凍てた色は、まだ記憶に新ただ。 もう、下流遠く下
総国の方から、若鮎が遡ってくる季節は、間もないことであろう。 二 私の少....
「鱒の卵」より 著者:佐藤垢石
較にならないほど、姿も大きく味も上等である。奥利根川へは、大正十五年の春まで、下
総国の銚子河口の海から遡ってきた。 大正十五年春に、上越線岩本駅地先へ関東水力....
「我が円朝研究」より 著者:正岡容
ことによっても分ろう。 まず傑《すぐ》れたる二席についてのみ、最初に語ろう。下
総国大貫村にお里という美しい娘があり、それを名主の息子が見染めて嫁に迎えることと....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
常縁は千葉介平常胤の子孫で、本来平氏。応永八年|美濃に生れた。常胤の子|胤頼が下
総国香取郡東荘を領してから東氏を名乗った。胤頼は定家の門弟で歌が巧みに、その孫|....