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総括
「総括〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
総括の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
わしているのだ{5}」。音楽においても浪漫《ロマン》派または表現派の名称をもって
総括し得る傾向はすべて体験の形式的客観化を目標としている。既にマショオは恋人ペロ....
「無名作家の日記」より 著者:菊池寛
すぐ、そこに落ちていた「×××」を弄《いじ》くりながら話し出した。俺は、吉野君の
総括的な貶《けな》し方が、かなり気に入った。が、俺は「本当だ」とも相槌を打てなか....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
名な仏国数学者ポアンカレ(〔Poincare'〕)の著書を見ればこの問題に関する
総括的批判的の研究を見い出すであろう。ここではただこの古い考えの筋道だけを述べる....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
せんね」 K・S氏は一行と歩き乍ら話す。 「抽象派という名前で巴里の前衛画派を
総括していますが、めいめい違った個性から出発する画論や成長に向っていることは、先....
「志賀直哉氏の作品」より 著者:菊池寛
この温味のためである。氏の表現も観照も飽くまでリアリスチックである。がその二つを
総括している氏の奥底の心は、飽くまでヒューマニスチックである。氏の作品の表面には....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
る愛情は、時に執拗、時に空虚に感じる事はあったけれども、並々ならぬものであった。
総括的に云うと、彼女は結婚後間もなく儲けた一子を中にして、夫と共に可成幸福な道を....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
物なるや不明である。しかし今もいったように、地球上の生物――もちろんわれら人類も
総括してこれを地球生物というが、それではない他の何者かである」 「火星人というの....
「大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
かな?」 「何も俺は売りはせぬ」 「何をマアマアおっしゃいますことやら。知行所の
総括嘉右衛門へ値をよく売るのだとおっしゃって、ご秘蔵の喜撰様を箱ながらお持ちにな....
「俳優倫理」より 著者:岸田国士
れなければなりません。 さて、今日まで、俳優の素質というものについては、これを
総括的に研究した人もある。それからまた優れた一人の俳優について、この人はどうして....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
の哲学諸相を綜合具象した馬琴|宗の根本経典である。 三 『八犬伝』
総括評 だが、有体に平たくいうと、初めから二十八年と予定して稿を起したのではな....
「迷信解」より 著者:井上円了
狐、犬神と同様である。されば、管狐、人狐、犬神、トウビョウ等は、これを説明するに
総括して同一種と見て差し支えない。つまり、世のいわゆる狐惑、狐憑きと同じ道理をも....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
大いに人の予期意向を助くるものなり。 前来論述するところのコックリの原因事情を
総括するに、第一に、コックリの装置すでに動揺、回転しやすき組み立てを有するの事情....
「サンカ者名義考」より 著者:喜田貞吉
より種類によって、種々の名前があるにしても、近来はサンカという名称で、広く彼らを
総括する様な風潮になっているかの如くみえる。そしてその文字には、普通に「山窩」と....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
りではなかった。そしてそれが後世では、その各種のものが別々の名で呼ばれて、これを
総括したはずのショウモンの名はようやく忘れられるに至ったのであろう。 ショウモ....
「特殊部落ということについて」より 著者:喜田貞吉
ることは言うまでもないが、さらにこれにも増して急務とすべきは、まず何々部落という
総括的名称の下に、彼らに対して集団的取扱いをなす事を全廃するのにあると信ずる。 ....