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総督府
「総督府〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
総督府の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恐竜艇の冒険」より 著者:海野十三
あった。しかし、これでも多島海第一の都会であった。以前は、このギネタに、多島海|
総督府《そうとくふ》があり、総督がいたそうな。今はいない。それは、この町のすぐと....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
それを改めて見たところ、右の金子は賊徒が逃げ去る時に取り落としたものとわかって、
総督府の方へ訴え出たとも申すことであるぞ。相良惣三の部下のものが、どうして三百両....
「爆弾太平記」より 著者:夢野久作
廻しか。事実の有無が何より先に問題だと云うんだね。如何にも如何にも……そこで朝鮮
総督府へ公文書で問合わせた。成る程……そういった司法官や芸妓が同月、同日の殆んど....
「人間腸詰」より 著者:夢野久作
たら日本語でせえ通じなくなるんですから、洋行なんて事あ考えてみた事も御座んせん。
総督府の官舎を建てに台湾へ渡る時にも、乗っている船が陸地の見えない海の上を平気で....
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
返りおったのには顔負けがしたよ。そんな奴はイクラ助けても帰順する奴じゃないけに、
総督府の費用を節約するために、ワシの一存で片端から斬り棄る事にしておった。今の日....
「災難雑考」より 著者:寺田寅彦
な泥土の家に安住していたわけである。それでこの際そういう家屋の存在を認容していた
総督府当事者の責任を問うて、とがめ立てることもできないことはないかもしれないが、....
「天馬」より 著者:金史良
々しく辺り一面で唸り立て、洋服や白い着物がうろつき廻っている。景気のいい商人や、
総督府あたりの朝鮮人雇員、無職で金のある青年、モダンボーイ、そしてカフェー音楽家....
「それらの国々でも」より 著者:宮本百合子
。日本語を強制された朝鮮人民の生活の中で、日本語が話せ、日本字のかける朝鮮人が、
総督府の官吏になり、巡査になり、収税吏になって、今日になってみれば、同胞の自由を....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
彙』(昭和七年1932発行)に出ている。同書ならびに大正十一年(1922)に朝鮮
総督府学務局で発行になった森為三氏の『朝鮮植物名彙』にその学名をば Cyperu....
「瘤」より 著者:犬田卯
過ごした南満の地に再び舞い戻って、満鉄の業務員、大連の某会社の事務員、転じて朝鮮
総督府の雇員……と数年間を転々したのであった。しかるに今度、親父の死、それに学閥....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
顔振れであった。栗本勇之助君は今は大阪の弁護士、金光君は今は亀山姓を名乗って台湾
総督府の警務総長、虎石君は岡崎中学校の教授、武井君は京都高等女学校の校長、林、大....
「東洋文化史における仏教の地位」より 著者:高楠順次郎
もこれに似るべき組織は出来得ないのである。これは朝鮮にもないものでありますから、
総督府は遽かに三十本山を認めたが、選び方がいけなかったので、その下に本山よりも偉....
「三国志」より 著者:吉川英治
に、馬へ向ってこう提議した。 「いずれ明日の早暁、俺はここを出発して、張角良師の
総督府へ参り、例の茶壺を献上かたがた良師のご機嫌伺いに出るつもりだが、その折、こ....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
だろう。H先生の内弟子に住み込む覚悟でいるんだからね。何でも台北で病気をした時、
総督府の病院へは行かないで、ないしょで土人の医者のところへ礼を厚うして診てもらい....