総門[語句情報] »
総門
「総門〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
総門の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
が、此家《こゝ》へ稽古に参りまする娘が一人ありまして、名をお久《ひさ》と云って、
総門口《そうもんぐち》の小間物屋の娘でございます。羽生屋三五郎《はにゅうやさんご....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ろに和田村、そこに大宮八幡というのがあります。今はどうなっているか知りませんが、
総門から中門までのあいだ一丁あまりは大きい松並木が続いていて、すこぶる神さびたお....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
これを殺さずと申す位じゃ。ましてやここは諸縁断絶、罪ある者とてもひとたびあれなる
総門より寺内に入らば、いかなる俗法、いかなる俗界の掟を以てしても、再び追うことな....
「変災序記」より 著者:田中貢太郎
ようにぎらぎらと漂っていた。私の家の玄関口からは二三十間も前になった街路に面した
総門越しに眼をやると、街路の向う側の藤寺の墓地の樹木が微風に揉まれていた。その樹....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
らね」
雪の柴折戸を開けて、禿のりん弥は、彼を外へ送り出した。
遊廓の
総門のすぐ外に、編笠茶屋というのがある。武蔵はそこを覗き、わらじはないかと訊ねた....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
火やら、そこの一郭だけが蛍かごのように明るく見えた。 先に帰館した高氏の命か、
総門内では、衆臣が立ち迎える。ただちに、又太郎主従は客殿へ、また湯殿へ、そして、....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
わしないことになったもの」 利行は、すぐ馬をとばして、出て行った。やがて六波羅
総門を入って右へ、倉奉行の役所に駒をつなぎ、すぐ北ノ探題、常盤範貞の召次へ、 「....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
た。 いずれも、新任の若手で、またもちろん、北条一族中の歴乎でもある。 五条
総門の大路をへだて、探題ノ庁は、南北二|郭にわかれていた。ちょうど、江戸時代の制....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
。 しかし。 春霞の彼方、洛内の屋根は一望だった。加茂川は上から下まで、五条
総門は六波羅ノ庁の群舎の森まで。 高氏には、これが気に入ったらしい。――洛中に....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
決して少なくはなかったのだ。とはいえ、すでに残骸の姿にひとしい五条の一橋と六波羅
総門のふせぎぐらいが、よくこの頽勢をもり返しうるものとは今は誰にも思えていなかっ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
うな配置まで取っていた。 架けかえられた五条大橋はまだ木の色も新しい。渡って、
総門を入ると、旧六波羅ノ庁――いまの六波羅奉行所――で、高氏は元の北ノ御所を住居....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
がいているふうだった。 そこへ、楠木河内守正成の到着――と聞え、またまもなく、
総門外の額田為綱からも、 「ただいま、河内殿の一勢が、御門外に到って、着到の届け....