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緑の衣
「緑の衣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
緑の衣の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「富貴発跡司志」より 著者:田中貢太郎
いて帰ったところであった。 今まで暗かった司曹が明るくなっていた。※頭角帯、緋
緑の衣を着た判官が数人入ってきて何か言いはじめた。友仁は何を言うだろうと思って案....
「緑衣人伝」より 著者:田中貢太郎
妻室もない独身者の物足りなさと物悩ましさを、その少女に依って充たそうとしていた。
緑の衣裳が荒廃した地所の前に見えた。かの少女が来たのであった。少女はすぐ前へきた....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ことだった。アントアネットは弟に散歩をすすめた。彼は旅館から少し外へ出た。美しい
緑の衣をまとってるアール河を見、空の遠くに浮き出してる白い山の頂を見た。そして喜....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
とと、姫君姿だということが、感覚的にではあったけれど、山県紋也には感じられた。濃
緑の衣裳、濃緑の裲襠、それを着ているということも感ぜられた。衣裳の襟から花の茎の....
「痀女抄録」より 著者:矢田津世子
い。繍帳下部のほうに、法隆寺金堂や玉虫厨子を思わせる様式の鐘楼があって、この中に
緑の衣に紅い袈裟をつけた僧侶がいる。両の手に撞木をもって、いまにも鐘をつかんとす....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
谷の上、蒸し返す白雲を褥に懐しみのある鷹揚さを以て、威儀|儼然と端座している、藍
緑の衣を綾どる数条の銀線のみは流石に冷たい光を放ってはいるが。少し離れて南に祖父....