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「緑林〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

緑林の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
に循《したが》い植林を継続いたしますならば数十年の後にはかの地に数百万エーカーの緑林を見るにいたるのでありましょう。実に多望と謂《いい》つべしであります。 し....
天主閣の音」より 著者:国枝史郎
伴作は大きく笑った。 大岡越前守と雲切とが、よく似た容貌を持っていたことは、「緑林黒白」という盗賊篇に、簡単ではあるが記されてある。それを利用して雲切が、越前....
暗黒公使」より 著者:夢野久作
青くなり、伊太利に黒シャツ党が頭を上げ、西比利亜に白軍王国が出来かかり、満洲では緑林王(馬賊王)張作霖が奉天に拠って北方経営の根を拡げ、日本では日英同盟のお代り....
灯明之巻」より 著者:泉鏡花
って、立続けて巻莨を吹かした。 しかし、硝子を飛び、風に捲いて、うしろざまに、緑林に靡く煙は、我が単衣の紺のかすりになって散らずして、かえって一抹の赤気を孕ん....
寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
。このほかにも、円朝物で脚光を浴びたものには「舞扇恨の刃」「業平文治漂流奇談」「緑林門松竹」等々、更に数種にのぼるのであるが、小さい芝居は一々ここに挙げない。 ....
赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
く、又蘭学を学ぶでもなく、のらりくらりとしていたが、俄然一書を著わした。即ち、「緑林黒白」である。 この「緑林黒白」こそは、日本、支那、朝鮮に輩出した巨盗大賊....
首頂戴」より 著者:国枝史郎
いう評判であった。影の形に添うように、美人が付いているという評判でもあった。 (緑林黒白ニ曰ク)大盗暁星五郎、ソノ本名白須庄左衛門、西国某侯遺臣ニシテ、幕府有司....
三甚内」より 著者:国枝史郎
寛永三甚内」とこう呼んで当時の人々は怖じ恐れた。 無論誇張はあるのであろうが「緑林黒白」という大盗伝には次のような事が記されてある。 「庄司甚内というは同じ盗....
郷介法師」より 著者:国枝史郎
史にもなく伝説にもないこの不思議の大盗賊について、書き記してある書物と云えば、「緑林黒白」一冊しかない。 で作者はその書に憑據し、この大盗の生い立ちを左に一通....
三国志」より 著者:吉川英治
い。 彼らは、太古の山林に住み、旅人や良民の肉を喰らい血にうそぶいて生きている緑林の徒――いわゆる山賊強盗を渡世とした輩だったからである。 「おい。出向いてみ....
三国志」より 著者:吉川英治
将軍が今日にいたるまでのご忠節をつぶさに聞いて、まったく心服したためであります。緑林の徒とても、心まで獣心ではありません」 といったが、たちまち、馬に乗ったか....
三国志」より 著者:吉川英治
をとって起立していると、夫人は真白な指をきっと四人の胸にさして、 「おまえ方は、緑林の徒か、江上の舟賊か。呉侯の臣ならばそんな不作法な真似をするわけがない。主君....
雲霧閻魔帳」より 著者:吉川英治
と、戸へ耳をつける。 たった一声で、すっと、中から開いた。表は質屋、裏の客は、緑林から運んでくるのを受けている故買い。出て来たのが主人で、でっぷりと肥えた五十....