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「緑雨〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

緑雨の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
虚構の春」より 著者:太宰治
急ぎ要用のみ。前略、後略のまま。大森書房内、高折茂。太宰学兄。」 「僕はこの頃|緑雨《りょくう》の本をよんでいます。この間うちは文部省出版の明治天皇御集をよんで....
千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
の岡野知十君から俳諧雑誌「半面」の寄贈を受けたことがあった。その新刊の号に斎藤|緑雨君の寄せた文章が出ている。緑雨君の筆はわたしのことにも言い及んである。 「....
もの思う葦」より 著者:太宰治
イを君知るや否や。 節度を保つこと。節度を保つこと。 保田君曰く、「このごろ緑雨を読んでいます。」緑雨かつて自らを正直正太夫と称せしことあり。保田君。この果....
岡本一平論」より 著者:岡本かの子
を企てられ、随分、苦い辛い目のかぎりを見ました。 その頃の氏の愛読書は、三馬や緑雨のものが主で、其他|独歩とか漱石氏とかのものも読んで居た様です。 酒をのむ....
明治十年前後」より 著者:淡島寒月
、投書家でもよいものは作者と同じように、原稿料をとっていたように記憶する。(斎藤緑雨なども、この若菜貞爾にひきたてられて、『報知』に入ったものである。) これ....
樋口一葉」より 著者:長谷川時雨
しょうじきしょうだゆう》、村上|浪六《なみろく》の諸氏が足近かった。 正太夫は緑雨《りょくう》の別号をもつ皮肉屋である。浪六はちぬの浦浪六と号して、撥鬢奴《ば....
時 処 人」より 著者:岸田国士
今、私が住んでいる小田原の家というのは、隣りの缶詰工場の異臭と怪音を除けば、斎藤緑雨のいわゆる「海よし、山よし、天気よし」の三拍子そろつた恰好の住宅である。「天....
田沢稲船」より 著者:長谷川時雨
のような五層楼――凌雲閣を睨《にら》む人に正直正太夫《しょうじきしょうだゆう》の緑雨醒客《りょくうせいきゃく》のあるのも面白い。 上野山から眺めている連中のな....
子規居士と余」より 著者:高浜虚子
|不折君が『小日本』に入社。 石井露月君が校正として『小日本』に入社。 斎藤緑雨君が何とかいう時代物の小説を『小日本』に連載。 緑雨君の弟子たる小杉天外君....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
のほかに尾崎|紅葉は芋太郎の匿名で時々に『読売』の紙上に劇評を寄せていた。斎藤|緑雨もときどき飛び入りで『国会』に劇評を書いていた。こういう人たちと伍して、まだ....
斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
「僕は、本月本日を以て目出たく死去|仕候」という死亡の自家広告を出したのは斎藤緑雨が一生のお別れの皮肉というよりも江戸ッ子作者の最後のシャレの吐きじまいをした....
十日の菊」より 著者:永井荷風
時分からの習慣である。 唖々子は弱冠の頃|式亭三馬《しきていさんば》の作と斎藤緑雨《さいとうりょくう》の文とを愛読し、他日二家にも劣らざる諷刺家たらんことを期....
正宗谷崎両氏の批評に答う」より 著者:永井荷風
》子が『今戸心中《いまどしんじゅう》』所載の『文芸倶楽部《ぶんげいクラブ》』と、緑雨《りょくう》の『油地獄』一冊とを示して頻《しきり》にその妙処を説いた。これが....
深川の唄」より 著者:永井荷風
のが堪えられぬほど辛《つら》く思われた。いっそ、明治が生んだ江戸追慕の詩人|斎藤緑雨《さいとうりょくう》の如く滅《ほろ》びてしまいたいような気がした。 ああ、....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
こういう町裏を徘徊する気にはならなかったであろう。けれども明治時代の風刺詩人斎藤緑雨は、十二階に悪趣味そのものを見出している。すると明日の詩人たちは有田ドラック....