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線上
「線上〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
線上の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白」より 著者:芥川竜之介
で下さい。
東京日日新聞。昨十八日(五月)午前八時|四十分《しじっぷん》、奥羽
線上《おううせんのぼ》り急行列車が田端駅《たばたえき》附近の踏切《ふみきり》を通....
「初めて見たる小樽」より 著者:石川啄木
かつて戈《ほこ》を交えた日露両国の商業的関係が、日本海を斜めに小樽対ウラジオの一
線上に集注し来らむとする時、予がはからずもこの小樽の人となって日本一の悪道路を駆....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
ける。晴れては曇る雪時雨の間に、岩内の後ろにそびえる山々が、高いのから先に、水平
線上に現われ出る。船歌をうたいつれながら、漁夫たちは見慣れた山々の頂をつなぎ合わ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
五度を得た。ロドス(Rhodos)島ではこの星が最も高く上ったときにちょうど地平
線上に来る。ところがロドスとアレキサンドリア間の距離はあるいは五〇〇〇あるいは三....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
ここに、別々の行動をとることになった。 いつもであると、訣別に際し、各艦は水平
線上に浮かびあって、甲板上に整列し、答舷礼を以て、お互の武運と無事とを祈るのが例....
「金属人間」より 著者:海野十三
は見つからなかった。 この部屋の、博士がいま腰をおろしているのと、ちょうど対角
線上の隅《すみ》にあたるところに、一部に黒いカーテンがおりていた。それを開いて中....
「戦話」より 著者:岩野泡鳴
、光弾の破裂した時はどんなものだ?」 「三四尺の火尾を曳いて弓形に登り、わが散兵
線上に数個破裂した時などは、青白い光が広がって昼の様であった。それに照らされては....
「怪塔王」より 著者:海野十三
をひいて、それをずんずんのばしていきますと、やがて白骨島の近くへとどきます。その
線上を走っているのは、夥しい艦艇だといいます。 それより前、監視機の方は、マー....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
い光のかたまりを見出した。夜光の羅針儀の蓋をとってみると、その光物は正に西南西の
線上にあった。 「おお、あれこそ飛行島にちがいない」 入野は直ちに電話機をとっ....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
の形も、日の色も、従うて蟻の動くのも、露のこぼるるのも知らねばならないので、地平
線上に異状を呈した、モウセンゴケの作用は、むしろ渠がいまだかつて見も聞きもしなか....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
則は断じて之を許さない。 問『夫婦というものは、精神的又道徳的には、必ずしも同一
線上に居なくても、立派に愛し合っていられると思うが……。』 愛する魂――むろん....
「春昼後刻」より 著者:泉鏡花
まし 散策子は思わず海の方を屹と見た。波は平かである。青麦につづく紺青の、水平
線上|雪一山。 富士の影が渚を打って、ひたひたと薄く被さる、藍色の西洋館の棟高....
「瓜の涙」より 著者:泉鏡花
くて、蓮田、水田、畠を掛けて、むくむくと列を造る、あの雲の峰は、海から湧いて地平
線上を押廻す。 冷い酢の香が芬と立つと、瓜、李の躍る底から、心太が三ツ四ツ、む....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
梢にかくれたのが、もみじを掛けた袈裟ならず、緋の法衣のごとく※と立った。 水平
線上は一脈|金色である。朱に溶けたその波を、火の鳥のように直線に飛んで、真面に銅....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
なり。所々に灯台あるも、一つも点火せず。当夜一時十五分ごろより、日輪の上端の地平
線上に放光するを見る。これより遅々として昇るに、その全面の海上に現出するまでに、....