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「緞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

緞の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「野呂松人形」より 著者:芥川竜之介
」と称するので、いつでも取壊せるように出来ていると云う。その左右へは、新しい三色緞子《さんしょくどんす》の几帳《きちょう》が下っている。後《うしろ》は、金屏風《....
「浜菊」より 著者:伊藤左千夫
地の名物｜白絣《しろがすり》の上布に、お母さんのお古だという藍鼠《あいねずみ》の緞子《どんす》の帯は大へん似合っていた。西日をよけた番神堂の裏に丁度腰掛茶屋に外....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
惚となったも道理。 看護婦の白衣にかさなって、紫の矢絣の、色の薄いが鮮麗に、朱緞子に銀と観世水のやや幅細な帯を胸高に、緋鹿子の背負上げして、ほんのり桜色に上気....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
透いて輝きまする鰐の皮三十六枚、沙金の包七十｜袋。量目約百万両。閻浮檀金十斤也。緞子、縮緬、綾、錦、牡丹、芍薬、菊の花、黄金色の董、銀覆輪の、月草、露草。 侍女....
「七宝の柱」より 著者:泉鏡花
のように見えた。 かくてこそ法師たるものの効はあろう。 世に、緋、紫、金襴、緞子を装うて、伽藍に処すること、高家諸侯の如く、あるいは仏菩薩の玄関番として、衆....
「革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
しそうに、深くさし入れた頤で幽に頷いたのが見えて、手を膝にしたまま、肩が撓って、緞子の帯を胸高にすらりと立ったが、思うに違わず、品の可い、ちと寂しいが美しい、瞼....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
の文字などは見分けがつかない。けれども、塗柄を受けた服紗のようなものは、紗綾か、緞子か、濃い紫をその細工ものに縫込んだ。 武器は武器でも、念流、一刀流などの猛....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
ほど口の小形なのが、あまつさえ、長い指で、ちょっとその口元を圧えているのは、特に緞子の袴を着した。 盛装した客である。まだお膳も並ばぬうち、譬喩にもしろ憚るべ....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
の待合へ入りましたが、誰も居りません、あすこはまた一倍立派でございますね、西洋の緞子みたような綾で張詰めました、腰をかけますとふわりと沈んで、爪尖がポンとこう、....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
弟子達みな思わずひれ伏す。威なるべし。 さて声に応じて、「あ」と答え、棒をもて緞子の揚幕キリリと捲いて揚げたれば、舞台見ゆ。広き土間｜桟敷風｜寂びて人の気勢も....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
を進めた。 されば夫人が座の傍、肩掛、頭巾などを引掛けた、衣桁の際には、萌黄の緞子の夏衾、高く、柔かに敷設けて、総附の塗枕、枕頭には蒔絵ものの煙草盆、鼻紙台も....
「風波」より 著者:井上紅梅
ゃない。わたしは七十九まで活き延びて、長生きをし過ぎた。昔の長毛はキチンとした紅緞子で頭を包み、後ろの方へ下げてずっと後ろの方へ下げて、脚の跟の方まで下げた。王....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
、つつじ、あやめと咲きかさなった中に、きらきらと玉虫の、金高蒔絵の膳椀が透いて、緞子の※が大揚羽の蝶のように対に並んだ。 「草鞋をおぬぎになるより、さきへ一風呂....
「帯の巾が広すぎる」より 著者:上村松園
たようでございます。絹羽二重は二つ割りにして、又支那から渡来いたしました繻珍だの緞子などと申しますものは、三つ割りに致して用いておりました。その後鯨帯と申します....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
この子はお寺の子でねえかしら！」 と言いました。そのわけは、赤児を包んでいる布は緞子という立派な布で、お神さんが城下のお寺で、一度見たことがあるからということで....