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締まり
「締まり〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
締まりの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
はし》をおつけになるように皆様におっしゃってくださいまし」
叔父があわてて口の
締まりをして仏頂面《ぶっちょうづら》に立ち返って、何かいおうとすると、葉子はまた....
「或る女」より 著者:有島武郎
で介抱のために今夜はここで泊まる。あすの朝学校の時刻までに帰って来なかったら、戸
締まりをして出かけていい。そういう意味を書いた。その間に倉地は手早く着がえをして....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
べえ」 「兄さん先に寝なよ」 「お前寝べし‥‥あしたまた一番に起きるだから‥‥戸
締まりはおらがするに」 二人はわざと意趣に争ってから、妹はとうとう先に寝る事に....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
おる。そのほか甲板の上は男女共同の遊び場である。 室内の喫煙は非常に厳重に取り
締まりをなし、もしその禁を犯すものあるときは英国の刑法に照らし、十円の罰金かまた....
「画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
々でございます。 「今夜は早く寝ましょう」と人にもいって、平常の習慣で、画室の戸
締まりをしに入りますと、昼間描いた絵がふと目に入ります。つい筆をとって一筆加える....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
からなるたけ音のしないように靴を履き、洋杖を抜きだし、表の戸を明け、外から秘密の
締まりの孔へ太い釘をさし、それから小暗い路地にソロソロと歩を搬びながら、始めてホ....
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
の者にも知れ渡ってしまったのであるから、お光一人のためにこの掟を破ると他の者の取
締まりが付かない。依怙贔屓《えこひいき》をするなどという陰口もうるさい。そこで、....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
寝室にはただ一つのランプだけがともっていた。夫人は真っ黄と見えるような顔をして、
締まりのない唇をもぐもぐさせながら、体をあちらこちらへ揺すぶっていた。彼女のどん....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
はない。留吉は雨戸の隙間《すきま》から覗いてみようと燥《あせ》ったが、何分にも戸
締まりが厳重に出来ている上に、長い縁側の戸袋《とぶくろ》は遠いところにあるので、....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
ようと、大声で告げた。そして、彼だけ部屋の外に出た。すると、たちまち扉はぴたりと
締まり、枢密議員たちの眼前に錠はおろされた。彼らは「閉じこめ」られた。階段から中....
「味を知るもの鮮し」より 著者:北大路魯山人
している。 しかし、食品原料の良否などに全然眼の利かないお役人の、形式的な取り
締まりに委ねて安閑としている現状のつづくかぎりは、中毒事件の後を断つなどは望みな....
「アメリカの牛豚」より 著者:北大路魯山人
しかしたら脳みそがうまいかも知れないと思い、食べてみましたが一向うまくなく、肉は
締まり過ぎていて味がありません。 さて、ニューヨークですが、ここでも土地のひと....
「生き烏賊白味噌漬け」より 著者:北大路魯山人
がつお、あまだい、太刀魚が最適である。さわら、たいなども漬けないではないが、肉が
締まりすぎる嫌いがあって、最適とは言えない。同じく肉は締まっても、ぶりはかなり効....
「東京で自慢の鮑」より 著者:北大路魯山人
らかなために水貝または酢貝に適しないが、雄は塩を強くまぶすことによって石のように
締まり、歯さえよければ、その人には清新の気に満ちた夏の良肴として一等席を占めるも....
「握り寿司の名人」より 著者:北大路魯山人
観の長短を俎上に載せて見よう。 終戦後、闇米屋という女性行商人が大活躍し、取り
締まりなどなに恐れるところなく日々東京に入りこんで、チャッカリ商売したものであっ....