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縁
「縁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
縁の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
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写真屋の飾り窓。男女《なんにょ》の写真が何枚もそれぞれ額
縁《がくぶち》にはいって懸《かか》っている。が、それ等の男女の顔もいつか老人に変....
「影」より 著者:芥川竜之介
まいま》しそうに舌打ちをした。が、それにも関らず、靴《くつ》の踵《かかと》を机の
縁《ふち》へ当てると、ほとんど輪転椅子の上に仰向けになって、紙切小刀《かみきりこ....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
、その部屋の有様が歴々《ありあり》と眼の前へ浮んで来ます。大川に臨んだ仏蘭西窓、
縁《へり》に金を入れた白い天井《てんじょう》、赤いモロッコ皮の椅子《いす》や長椅....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
らしい梵論子《ぼろんじ》の姿に目をつけて、いろいろ探りを入れて見たが、結局何の由
縁《ゆかり》もない他人だと云う事が明かになった。その内にもう秋風が立って、城下の....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
は大蛇《だいじゃ》とか一角獣《いっかくじゅう》とか、とにかく人倫《じんりん》には
縁のない動物のような気がし出した。そう云う動物を生かして置いては、今日《こんにち....
「お時儀」より 著者:芥川竜之介
二十何日かまで、一度も遇ったと云う記憶はない。午前もお嬢さんの乗る汽車は保吉には
縁のない上り列車である。
お嬢さんは十六か十七であろう。いつも銀鼠《ぎんねずみ....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
しょう。何《なん》でも彼岸前のある暮れがた、「ふ」の字軒の主人は半之丞と店の前の
縁台《えんだい》に話していました。そこへふと通りかかったのは「青ペン」の女の一人....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
。岡林杢之助《おかばやしもくのすけ》殿なども、昨年切腹こそ致されたが、やはり親類
縁者が申し合せて、詰腹《つめばら》を斬らせたのだなどと云う風評がございました。ま....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
間《あいだ》は不承不承《ふしょうぶしょう》に、一昨年《いっさくねん》ある呉服屋へ
縁づいた、病気勝ちな姉の噂《うわさ》をしていた。
「慎《しん》ちゃんの所はどうお....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
る人らしかった。僕は急にわくわくしながら、雨戸をあけに飛び起きて行った。実際庭は
縁先《えんさき》からずっと広い池になっていた。けれどもそこにはKは勿論、誰も人か....
「運」より 著者:芥川竜之介
うとうと眠気がさして来ても、その声ばかりは、どうしても耳をはなれませぬ。とんと、
縁の下で蚯蚓《みみず》でも鳴いているような心もちで――すると、その声が、いつの間....
「魚河岸」より 著者:芥川竜之介
風格があった。下町気質《したまちかたぎ》よりは伝法《でんぼう》な、山の手には勿論
縁の遠い、――云わば河岸の鮪《まぐろ》の鮨《すし》と、一味相通ずる何物かがあった....
「初雪」より 著者:秋田滋
余りいいほうではなかったが、根が陽気な質で、見るからに逞しい青年だった。 この
縁談には彼女のあずかり知らぬ財産目あての理由があった。本心が云えるものならば、彼....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
の研究に戻った。 「先ず電気は導体の表面に在るのか、または導体と接する媒介物(絶
縁物)の表面に在るのか」という問題から始めて、ガラスのような物を取り、正負電気の....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
不幸なアンドレ少佐がそのすぐそばで捕虜になったので、この木は彼の悲劇的な物語と因
縁が深く、アンドレ少佐の木という名でひろく知られていた。ひとびとはこの木を尊敬と....