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縁家
「縁家〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
縁家の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「根岸お行の松 因果塚の由来」より 著者:三遊亭円朝
せて連れて来た時、先方から取った書付、彼《あれ》は今だに取ってあるだろうノ、妹の
縁家《えんか》堺屋《さかいや》と云う薬店《やくてん》へ出入《でいり》の菅野伊之助....
「ヰタ・セクスアリス」より 著者:森鴎外
ということになった。さて門を出掛けると、三枝《さいぐさ》という男が来合せた。僕の
縁家のもので、古賀をも知っているから、一しょに来ようと云う。そこで三人は青石横町....
「ゼーロン」より 著者:牧野信一
るむと同時に直《す》ぐ項垂《うなだ》れて草を喰み続けるだけであった。黒い門は私の
縁家先の屋敷で私は屡々ゼーロンを駆ってそこへ攻め寄せた事があるので、こう云ってか....
「名君忠之」より 著者:夢野久作
純の手首をシッカリと握って、居丈高の片膝を立てていた。 並居る西村、塙代両家の
縁家の面々は皆、顔色を失っていた。これ程の放言を黙って聞き流した事が万に一つも主....
「黴」より 著者:徳田秋声
いような時節であった。笹村は、それまでにその欽也という男に二度も逢っていた。遠い
縁家先のある旧家を継ぐことになっていた欽也は、お銀からは「兄さん兄さん」と呼ばれ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
だが……」 と言われて兵馬は奇異なる思いをしました。八幡村の小泉は、もとの自分の
縁家《えんか》である。ここへ来る時も思い出のかかった家である。今その家の名をこの....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
(翁の愛娘千代子さんの夫君で、後に富士山頂に測候所を建て有名になった人)と、翁の
縁家荒巻家からの扶助によって衣食していたとはいえ全く米塩をかえりみず。謝礼の多寡....
「にらみ鯛 」より 著者:佐藤垢石
と必ずこれを献上した。天皇は、これを殊の外ご賞美遊ばされたと言う。かつて久我家が
縁家から海老を贈られたのでこれを内献申しあげたところ、天皇はいとも、ご満足に思召....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ますか」 「平田某とやら、名はわすれたが、三日月村の郷士の家にいるそうな」 「ご
縁家でございまするか」 「たぶん……そんなことじゃろう。それはともかく、お吟どの....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ものか。それにまた、元成どののお国も伊賀だし、卯木どのが、幼少から養われた都の御
縁家、玄恵法印と仰せあるお方も、俗の頃、よう存じあげておることじゃ」 「…………....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
る。 作家の平田晋策は、播州が郷里だが、何でもこの平田姓のほうの流れで、武蔵の
縁家が先祖だと、いつか汽車の中で聞いた。武蔵の父が新免無二斎を名のり、彼も新免姓....
「母の手毬歌」より 著者:柳田国男
に田植にはユイ組といって、ある地方では近隣のしたしい家々、またある土地では嫁婿の
縁家さきなどがいい合わせて、たがいにきて助けてできるだけみじかい日数に、きそうて....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
での、代々の墓所のある日暮里村の湧泉寺で、過去帳をしらべ、和尚にただし、また遠い
縁家などをさがし歩いて、聞きまとめたもの故。――それらを合せて、先に、あらましだ....