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「縦走〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

縦走の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
日本山岳景の特色」より 著者:小島烏水
らかけて、飛騨山脈に至るまで、参謀本部の陸地測量部員や、日本山岳会会員によって、縦走せられて、前人未踏などいう聖地も、処女の森林も、先ず絶無になり、参謀本部の五....
白妖」より 著者:大阪圭吉
路の敷設されている十国峠と箱根峠とを結ぶ山脈線は、伊豆半島のつけ根を中心に南北に縦走する富士火山脈の主流であって、東に相模灘、西に駿河湾を俯瞰しつつ一面の芝草山....
単独行」より 著者:加藤文太郎
り鎗温泉に下り、吉田口から富士山に登り御殿場に下山を皮切りに、九月には大峰山脈を縦走し大台ヶ原山に登った。十月には大山に登り船上山へ廻ってみた。大正十五年七月中....
谷より峰へ峰より谷へ」より 著者:小島烏水
宮川の池に沿いて、宮川の窪を登り、岩壁を直進して、御幣岳の最南峰に登り、各峰を縦走して、二十一日の来路と合し、降路は下宮川谷に入りて、梓川に下り、上高地温泉に....
銀座アルプス」より 著者:寺田寅彦
くたびれ果てた人は、暇があったら、むしろ一刻でも人寰を離れて、アルプスの尾根でも縦走するか、それとも山の湯に浸って少時の閑寂を味わいたくなるのが自然であろう。心....
名古屋スケッチ」より 著者:小酒井不木
因んで名づけられた新柳町に、前記の諸寺院の大部分がある訳だが、旧本丸から熱田まで縦走して居る本町筋との交叉点から、市の中心をなす大津町筋との交叉点までがいはゞも....
岩魚」より 著者:佐藤垢石
太郎猿が、病める相俣の淵の岩魚を見舞いにきていたのだ。 上越国境を、東から西へ縦走する三国山脈、この山脈の東端から南会津の方へ向かって続く万太郎山、谷川岳、茂....
キド効果」より 著者:海野十三
此処だア」と其の時、一輛後車室の窓から後部車掌が声をかけた。 前部車掌は車室を縦走して、後部車掌のところへ飛んでいった。 「あれを見ろッ」 後部車掌は真青な....
二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
通路を行く時も二葉亭は木の根|岩角の凸凹した羊腸折や、刃を仰向けたような山の背を縦走する危険を聯想せずにはいられなかった。日常家庭生活においても二葉亭の家庭は実....
皇海山紀行」より 著者:木暮理太郎
であるには驚いた。秩父の雲取山から金峰山に行く位の積りで、袈裟丸山から奧白根まで縦走して見ようかと思ったが、この笹ですっかり辟易してしまった。 二時半に三角点....
白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
ている。宗平は山仕事が忙しい。宗平の弟に宗忠というのはこの夏山岳会の人たちの赤石縦走を試みた時、人夫として同行したという。その男は職業は大工でいま新潟の仕事に来....
釜沢行」より 著者:木暮理太郎
この落葉松林に惹き寄せられた為であるというてよい。曾て国師甲武信二山の間の山稜を縦走した際、東俣ノ頭(東梓山)の東北に在る岩峰(両門岩)の上に休んで、ふと脚下を....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
のみではない。日本の屋根ともいう可き北アルプスの二大脊梁――東西に平行して南北に縦走する立山山脈と後立山山脈――の大棟を辷り落ちる無量の雫を集めた絶大な雨樋は、....
黒部川を遡る 」より 著者:木暮理太郎
り御前谷の下手に至る路ありしものの如く、又|針木谷の南沢を遡り、南沢岳より尾根を縦走して鷲羽岳に達し、黒部源流に下り、薬師沢を上りて薬師野(太郎兵衛平)を横切り....
八ヶ峰の断裂 」より 著者:木暮理太郎
も合せて避け得られる。尤も大町以外の案内者を連れて、五竜方面から遂行する初めての縦走では、此断裂は目の前に夫が現われる迄は、とても遠方から看取することは出来ない....