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「縫師〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

縫師の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
あらくれ」より 著者:徳田秋声
の側へも来て、寝そべって戯談《じょうだん》を言合ったりしていた小野田と云う若い裁縫師と一緒に、お島が始めて自分自身の心と力を打籠《うちこ》めて働けるような仕事に....
外套」より 著者:ゴーゴリニコライ
つぎ》に使われるので襟は年ごとにだんだん小さくなっていった。しかもその仕事が、裁縫師の技倆のほどを現わしたものでなかったため、じつにぶざまな見苦しいものになって....
道草」より 著者:夏目漱石
こし》らえてくれた。大人さえあまり外国の服装に親しみのない古い時分の事なので、裁縫師は子供の着るスタイルなどにはまるで頓着《とんじゃく》しなかった。彼の上着には....
帰去来」より 著者:太宰治
来ますよ、三越かどこかの大きい呉服屋にたのんでごらん、一昼夜で縫ってくれます、裁縫師が十人も二十人もかかって一つの着物を縫うのですから、すぐに出来ます、東京では....
怪星ガン」より 著者:海野十三
う。靴なんかのはきものもいらないであろう。艇内には、そういうものを作ってくれる裁縫師や靴屋さんがいるであろうから。 だんだん考えていくと、ぜひ買っていかねばな....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
へ縋り付く。その二人の手を繋ぎ合わせ、妙な人は云うのであった。 「美しい衣服は裁縫師が製し位や爵は式部寮が造る。要するにみんなつまらない物です。尊いものは人の愛....
衣服と婦人の生活」より 著者:宮本百合子
という独特な小説があった。この小説の作家、マルグリットはパリのつつましい一人の裁縫師であった。裁縫工場に勤めて働いている裁縫女工ではなくて、個人から小さい註文を....
田舎」より 著者:プレヴォーマルセル
。鬚を綺麗に剃っている。指の爪と斬髪頭とに特別の手入をしている。衣服は第一流の裁縫師に拵《こしら》えさせる。冷水浴をして sport に熱中する。昔は Mons....
ガリバー旅行記」より 著者:スウィフトジョナサン
を何本か切って、手頃なテーブルと椅子をこしらえました。 それから、二百人の女裁縫師が、私のために、シャツとシーツとテーブル掛を作ってくれました。それにはできる....
娘の生霊」より 著者:田中貢太郎
某相場師の娘が、父親にねだって買ってもらった衣服を、知りあいの裁縫師の処へ縫わしにやった。なにしろ相場で巨万の富を積んだ家のことであるから、その....
だいこん」より 著者:久生十蘭
も謁見しなければならないし、夜会にも出なくてはならない。それでクライノルという裁縫師を呼んで、出来るだけ大きなスカートをつくれといいつけた。クライノルはかしこま....
地上」より 著者:島田清次郎
「さようなら」を言って帰っていった。彼女は母のお光に、彼女のいる春風楼の今いる裁縫師がお盆限り止めるので、その代りにお光が来たらどうかしらという話をしていった。....
銀座」より 著者:永井荷風
《てんがどう》の三階の屋根裏に上《あが》って都会の眺望を楽しんだ。山崎洋服店の裁縫師でもなく、天賞堂《てんしょうどう》の店員でもないわれわれが、銀座界隈の鳥瞰図....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
チベット婦人は裁縫というような事は決してしないです。綴くりする位の事でもやはり裁縫師を頼んでして貰わなければならん。その裁縫師は男であって女の裁縫師はない。もち....
はつ恋」より 著者:神西清
えた。フランス語をだいぶ使っていたが、小間使のマーシャというのが、パリから来た裁縫師のところに五年もいたので、全部わかったのである)母は父の不実を責め、隣の令嬢....